いち早く安倍3選支持を打ち出してますます存在感を誇示する二階幹事長が、二階派(志帥会)の子分44人を引き連れて、夏休みの外遊をしている。
その場所も、よりによって板門店だ。
しかも、物見遊山と言わずに、ソウルでの研修会だという。
その研修会で「強くてしなやかな美しい国日本の創出を目指す」という政策提言をしたという。
重点施策として「戦後レジーム脱却の完成や拉致問題の全面解決」を盛り込んだという。
安倍・菅政権でどうしてそれが出来るというのか。
そう思っていたら、腹立たしい思いをしたのは私だけではなかったことを知った。
きょう8月2日の産経新聞「極言御免」で、阿比留瑠比論説委員が書いている。
せっかく大挙してわざわざ韓国まで出かけて行ったのだから、韓国側に『ソウルの在韓日本大使館前に設置された国際法違反の慰安婦像を早く撤回しろ』くらいのことは伝えたらどうかと。
なるほど、私とは真逆の立場から、こういう怒り方もあるのだ。
しかし、この阿比留瑠比氏の怒りは、根本的に間違っている。
その事を、今日発売の週刊新潮(8月9日号)が見事に教えてくれている。
いまや慰安婦像は韓国国内では100体を超え、公共造形物となりつつあるという。
ついにこの7月からソウルで小学校と中学校を対象に日本軍慰安婦歴史教育が始まり、「日本軍慰安婦は性奴隷」で「昼夜を問わず性暴力を受けていた」と教えはじめたという。
小中学生にまでそんな事を教えるのか、である。
さらに今年から、8月14日が「慰安婦被害者をたたえる日」として記念日になるという。
1991年、ひとりの女性がはじめて元慰安婦だとみずから名乗りをあげた日がこの日だったからだという。
そして週刊新潮はその記事をこう結んでいる。
もはや慰安婦というのは韓国人にとって右も左もない、国の宗教のような位置づけであり、ご本尊であると。
未来志向をうたった「日韓合意」の精神は遠のくばかりだと。
慰安婦問題をここまで大きくしたのは、間違った歴史認識に拘泥する人物がこの国の首相になって、黒を白と言い続けたからだ。
これまでの首相が苦労を重ねて謝罪と反省にこぎつけたものを、軽薄にもそれを否定して歴史を逆戻りさせたからだ。
もはや右も左もない。
日本国民は、末代まで日本の恥を世界に残すことにしてしまった安倍首相の責任を未来永劫糾弾すべきだ。
阿比留瑠比が怒るべきはその事である(了)
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