最近の政治報道を見れば、支持率を回復した安倍首相の前に、自民党総裁選も安倍3選が確実になり、野党の追及も国民に届かず、安倍政権が再び強化されつつあるという見方がもっぱらだ。
確かにそういう感じがしないわけではない。
しかし、それでも私は安倍政権は危うさを秘めていると思う。
何か一つでも大きな醜聞が出たら、たちどころに崩壊する弱さを抱えたままの、不安定な安倍政権だと思う。
そんな危うい安倍政権に、致命的な打撃を与えそうな番組が流された。
それが6月28日に放映されたBBCの番組だ。
「JAPAN’S SCERET SHAME(日本の秘められた恥)と題する1時間のドキュメンタリー番組だ。
この番組は、森友・加計疑惑と並んで安倍政権の権力犯罪疑惑として騒がれた山口準強姦罪もみ消し事件について報じた。
すなわち、伊藤詩織さんというジャーナリスト志望の女性が、TBS記者だった山口敬之氏と飲食中に意識を失いホテルで性的暴行を受けたが、山口記者が安倍首相に近かったので検察、警察がもみ消したとされる事件だ。
ところが、このBBSの番組がなぜか日本では未公開のままであり、メディアも一切取り上げようとしない。
それどころか、ネット上でもBBCが放映済みの動画は見られなくなっている。
しかし、その番組を見た者たちの間では、その番組に登場する杉田水脈(みお)衆院議員(比例中国ブロック)の、「(伊藤さんに)女としての落ち度があった」などと語った言葉に、多くの批判がネット上に寄せられいるというのだ。
その事を、きょう7月6日の毎日新聞が「ネットウオッチ」で書いた。
私が見る限り、このBBC番組について大手新聞が書いた最初の例だ。
もし、きょうの毎日新聞の記事がきっかけで、他の大手紙や週刊誌が書くようになり、このBBCの番組の事が広く国民の知るところになれば、安倍政権がもみ消そうとしたあの忌まわしい山口準強姦罪疑惑事件が再び急浮上することになる。
いや、既にBBCが1時間もののドキュメンタリー番組を作って世界に配信した。
いくら日本国内で未公開であり、安倍政権が報道規制を敷いたとしても、世界には報道規制は敷けない。
世界がこの疑惑について知るようになり、これは安倍政権による権力セクハラだと騒ぎ出せば、世界の批判は一気に安倍政権に向かう。
世界が批判するようになれば、いくら安倍首相が国内で一強であるとしても、ひとたまりもないだろう。
BBCの番組が安倍政権を倒すことになるかも知れない。
だからこそ安倍政権はあらゆる手段を使ってこのBBCの番組をなかったものにしようとしているのだ。
野党ならずとも、一日も早い安倍政権の終焉を願っている善良な国民なら、BBCの協力を得て、このドキュメンタリー番組を世界中に広めることだ。
しかも安倍政権はこんな悪質なセクハラをもみ消そうとしていると言った解説付きで広めることだ。
首相はびくびくしながら毎日を過す事になるだろう。
3選どころか、首相の仕事をしているどころの話ではなくなるだろう(了)
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