きょう6月7日の読売と産経が奇しくも同時に大きく取り上げた。
米朝首脳会談に踏み切ったトランプ大統領が、ついにボルトンを外す事を決めたと。
私の予想通りだ。
無理もない。
もともとトランプ大統領はボルトンを評価していなかった。
だからこそボルトンはトランプ政権発足時の最初の人選には選ばれなかったのだ。
おまけにトランプ大統領はボルトンの口ひげが嫌いだ。
そんなボルトンが、気にくわない側近を次々と首にしたあげく、誰もいなくなった後で、やっとトランプ大統領に任命された。
待ってましたと喜んで受け入れたボルトンは、最初こそ、自分はトランプ大統領に忠誠を尽くすとけなげな事を言っていた。
それを聞いた私は、当たり前だ、口を滑らせたら即刻首にされるぞ、そうでなくても髭を落とせと言われるぞ、と思っていた。
しかし、やはりボルトンはボルトンだ。
ペンス副大統領を使って北朝鮮を恫喝し、これに怒った金正恩がお得意の口撃に出た。
口撃にかけては北朝鮮の右に出る国はない。
そのあまりの口撃ぶりに激怒した単純なトランプ大統領は米朝首脳会談中止を口にした。
いまから思えばボルトンが絶頂に達したのはその時だ。
しかしその絶頂は一瞬にして終わった。
金正恩がトランプ大統領の言う通りバカでかい封筒に入った親書を託して詫びを入れたからだ。
こうなれば後はトランプ大統領のひとり舞台だ。
ついに金正恩までも屈服させた。
後は6月12日の米朝首脳会談で金正恩に完全な非核化を宣言させるだけだ。
そのご褒美として体制保証と北朝鮮の改革開放を与えることなどお安い御用だ。
首脳会談では北朝鮮に非核化の完全実施を認めさせたと強調するだけでいい。
それをどう実施するかはボルトンたちに任せればいいだけの話だ。
どんなに時間をかけてもいい、どんなに圧力をかけてもいい。
しかし米朝首脳会談で合意した宣言をぶち壊すような真似をしたら即刻、「お前は首だ!」だ。
こういう事なのである。
もはやトランプ外交の代理人はポンペイオ国務長官に完全に移った。
トランプ大統領の後の大統領候補はポンペイオ国務長官で決まりだとすらささやかれて来た。
本人もまんざらではなさそうだという。
外されたボルトンに縋りついて、今なお北朝鮮に圧力をかけ続けるようトランプ大統領に要請する安倍外交はボルトンと心中するようなものだ。
ペンス副大統領もまた麻生財務大臣と共に消えつつある。
6月12日の歴史的米朝首脳会談をきっかけに、日本は新しい政権の下で外交の仕切り直しをしなければいけないという事である(了)
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