安倍首相は6月8日からカナダで始まるサミットの前に訪米して日米首脳会談を行う事にしたという。
5月28日の夜にトランプ大統領と電話してそう合意したという。
この報道を見た日刊ゲンダイが書いた。
なにもわざわざG7の直前に訪米して行わなくてもいいだろう。
G7の機会にカナダでトランプ大統領と会談すればいいだろう。
これはモリカケ疑惑の追及から逃げるための国外逃亡だ。
国会軽視の税金の無駄遣いだと。
その通りだ。
しかし、安倍首相が訪米にこだわるのはそれだけではない。
米朝首脳会談が中止されると喜んだのもつかの間、いまや米朝首脳会談の開催は確実になった。
ますます蚊帳の外におかれそうだ。
そうなってはいけないと、トランプ大統領と信頼関係を唯一の頼りに、何とか米朝首脳会談の仲間入りをしたいのだ。
そのためには、サミットのついでに行う日米首脳会談ではなく、サミット前にワシントンを訪れて日米首脳会談を行い、日米関係の緊密さを訴えたいのだ。
梯子を外されていないというアリバイ作りなのだ。
しかし、安倍外交の迷走はそれだけではない。
米朝首脳会談の合意によって、ついに安倍首相は北朝鮮との関係改善に舵を切らざるを得なくなったと見える。
きょうの共同通信が報じた。
日本政府は米朝首脳会談で北朝鮮の核問題が進展した場合、日朝外相会談を8月初旬にも、シンガポールで開く方針を固めたと。
既にその意向は北朝鮮側に打診したとみられると。
そして、更に驚いた事に、日本政府は2002年の日朝平壌宣言に基づいて、「不幸な過去の清算」に取り組む意向を北朝鮮側に伝えたというのだ。
驚くべき豹変ぶりだ。
あれほど北朝鮮を敵視して来たのにである。
しかもそのような柔軟な日本の対北朝鮮外交を、この間まであれほど北朝鮮に圧力をかけて来た河野外相にやらせるというのだ。
共同通信は最後にこう報じている。
「北朝鮮の出方が焦点になる」と。
何のことはない。
北朝鮮の返事待ちなのだ。
日朝首脳会談の主導権は北朝鮮が握っているということだ。
これで北朝鮮に断られたら、目も当てられない(了)
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