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北朝鮮の反発とそれでもあり得ない米朝首脳会談の決裂

 衝撃的なニュースが流れた。

 早朝6時のNHKニュースを見ながらこれを書いている。

 北朝鮮が16日、米韓軍事訓練を「挑発行為」と批判した上で、同日予定していた韓国との閣僚級会談を中止せざるを得ないと発表したらしい。

 国営朝鮮中央通信(KCNA)が伝えたという。

 これは南北首脳会談から始まって米朝首脳会談へ続く平和の流れの中で、初めて見せた北朝鮮の激しい反発だ。

 ひとり蚊帳の外に置かれていた安倍首相や外務省は、それ見た事かと、喜んでいるに違いない。

 北朝鮮に騙されるなと言い続けて来た評論家やメディアは、この北朝鮮の反発を大きく取り上げ、アレコレ論評するだろう。

 しかし、それでも南北融和の動きは止まらず、米朝首脳会談の決裂はあり得ない。

 なぜか。

 それは、北朝鮮の反発が正しいからだ。

 南北首脳会談であれほど融和を演出した文在寅大統領が、北朝鮮を敵視した米韓軍事訓練を今でも継続することに説明がつかないからだ。

 そしてトランプ大統領は、もはや米朝首脳会談を成功させるしかない。

 米朝首脳会談が中止され、北朝鮮の非核化が振り出しに戻れば、あとは軍事行動しかない。

 いまの米国は、北朝鮮とイランとの二正面作戦を行う余裕はない。

 なによりも、もし米朝会談が決裂すれば、トランプ大統領は外交の出来ない米大統領であることを白日の下にさらすことになる。

 中間選挙を前にして、そんな事が出来るはずがない。

 ましてや、外交が出来なかった米国大統領として歴史に汚名を残すことをトランプ大統領が許せるはずがない。

 かくして、ふたたび、文在寅、金正恩、習近平、トランプの4人の指導者の電話会談や往来による首脳外交が、6月12日の米朝首脳会談に向けて加速するだろう。
 
 ひとり安倍首相だけが、ますます取り残される事になる(了)

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