アジアでは歴史的な和平に踏み切った感がするトランプ大統領であるが、対照的なのはトランプ大統領の中東政策だ。
いよいよ、中東で戦争を起こすつもりだ。
中東で戦争を起こすつもりだからこそ、北朝鮮との和解が必要なのだ。
そう思わせるような、トランプ大統領のイラン核合意からの離脱であり、エルサレムへの米国大使館開設だ。
そしてこの二つは、イスラエル・米国のパレスチナ支配と見事に連動している。
イスラエルのパレスチナ弾圧政策は目に余るものがある。
そのイスラエルを支持する米国はトランプ大統領になって行き着くところまで行った如くだ。
イスラエルとパレスチナの二国家の平和的共存どころか、イスラエルによるパレスチナ併合であり抹殺だ。
これまでなら、イスラエルとアラブの全面対立となるところだが、いまやエジプト、サウジアラビアというアラブの二大国が、完全に米国に服従し、パレスチナを見捨てた。
その他のアラブ諸国は内戦で分断、壊滅状態だ。
もはやパレスチナ問題でイスラエルを正面から批判する国はイランだけだ。
そのイランを、突如としてイスラエルが核保有として公然と批判し始めた。
それに呼応するかのように、トランプ大統領はイランとの核合意を一方的に離脱し、経済制裁を再開する。
まるでイランに喧嘩を売っているようなものだ。
そして、壊滅寸前のパレスチナに対し、ついに5月14日には米国大使館のエルサレム開設式を強行する。
これでもかとパレスチナの傷口に塩を擦り込んでいる。
トランプ大統領がイラン核合意からの離脱決定を下すのは5月12日とされていたのに、突如として5月8日に前倒ししたのは、さすがに5月12日と5月14日に立て続けに強硬策を行うのは中東を刺激し過ぎると考えたのだろうか。
このままではイスラエル・米国とイランの戦争が始まる。
いや、もうすでにシリアで局地的に戦争は始まっている。
それが全面戦争につながるかどうかだ。
中東情勢は風雲急を告げている。
欧州やロシアはそれを必死で食い止めるようとしている。
しかし、日本は政府も野党もメディアも有識者も、誰も中東情勢を騒がない。
それどころか、北朝鮮の和解的動きでさえも、いまだにだまされるなと難癖をつけている。
これが憲法9条を持つ日本の正体だ。
いまこそ新党憲法9条である。
新党憲法9条はアジアの平和を願うとともに、米国・イスラエルによる中東の不正義を許さない、真の平和政党である(了)
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