今週の安倍めくらまし、パフォーマンス外交は、9日から始まる日中韓三か国首脳会談と、文在寅韓国大統領、李克強中国首相との首脳会談である。
いずれも、安倍首相はこれまでの圧力一辺倒の態度を一転させ、南北首脳会談の成功を歓迎し、その実現に果たした韓国、中国の功績をたたえ、歴史的な「板門店宣言」を評価する事になる。
そうメディアは安倍首相の思惑を垂れ流している。
しかし、決して安倍首相は心から「板門店宣言」を評価するわけではない。
トランプ大統領に言われて評価せざるを得なかっただけだ。
すべての外交に行き詰まって、中国、韓国との友好関係を演出するしかないからだ。
そんなご都合主義外交は、北朝鮮にすら見透かされ、「ただ乗りだ」、「今でも圧力をくり返している愚か者」と酷評された。
しかし、安倍首相が「板門店宣言」を素直に評価できないもうひとつの理由がある。
そのことをきのう5月6日の産経新聞が教えてくれている。
「板門店宣言」には朝鮮半島の非核化が盛り込まれた。
それは歓迎するしかない。
しかし同時に「板門店宣言」の中には、「南と北にともに意義のある日を契機に、各界各層が参加する民族共同事業を積極的に推進し、和解と協力の雰囲気を高める」という文言が盛り込まれた。
「意義ある日」として、明記されているのは金大中大統領と金正日総書記による初の南北首脳会談の日であるが、これは例示的であって、それ以外に南北にとって意義ある日となり得るのはいずれも反日闘争の日である。
そして「民族共同行事」の中には、慰安婦問題や徴用工問題などで南北が共闘する行事につながりかねない。
それを安倍政権は懸念してるというのだ。
歴史的な「板門店宣言」をこのように懸念する国は日本だけだ。
いや、日本の中でも、間違った歴史認識に固執する者たちだけだ。
その先頭に立っているのが産経新聞であり安倍首相なのだ。
正しく歴史を直視し、反省できていれば、板門店宣言を素直に歓迎し、板門店宣言を平和なアジアの出発点として心から歓迎できるはずだ。
南北首脳会談と米朝首脳会談の成功をきっかけに、日本は安倍政権から決別し、あらたなに出直さなければいけない(了)
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