私にとっての護憲とは憲法9条の護憲のことである。
そう断った上で書く。
朝日新聞の言う護憲はまやかしだと。
そしてそれはそのまま日本の護憲勢力のほとんどが抱える限界であると。
きょう5月4日の朝日は憲法記念日に因んで「平和主義と安全保障」と題する社説を掲げた。
そこで朝日はありとあらゆる安倍首相の違憲政策を列挙して、厳しく批判している。
そして、憲法9条を変わらぬ礎(いしずえ)として、平和主義に基づく外交・安全保障政策を考え抜かなければいけないとしめくくっている。
その限りでは100%賛同できる。
ところがである。
この社説の核心部分に当たる日本の外交・安全保障政策について、こう明言しているのだ。
「いま必要なのは、(憲法)9条の平和主義を基軸として、日米同盟と近隣外交のバランスを取りながら、地域の平和と安全に主体的に関与することだ」と。
これ以上の欺瞞、偽善はない。
真っ向から矛盾する憲法9条と日米同盟の二つを、どうバランスできるというのか。
数年ほど前の朝日新聞は、やはり憲法記念日に因んで社説を掲げた。
その時の朝日の社説は、日本国民は、憲法9条と日米同盟という矛盾した方針をバランスを取りながらともに受け入れて来た知恵がある、その幸運を大切にしたい、というものだった。
この二つの社説こそ朝日新聞の社是である。
瓜二つの欺瞞、偽善だ。
そして、これこそが、憲法9条を守れと大声で叫ぶが決して日米同盟は否定しないこの国の護憲勢力の主流、大勢なのだ。
そうではない。
日米同盟を否定しない限り憲法9条は否定され続ける。
日米同盟から自立し、憲法9条こそ日本の国是にしなければ、本物の平和外交、近隣友好外交は出来ない。
これこそが、新党憲法9条の訴える主張である。
そう自信を持って主張できる者こそ本物の護憲論者だ。
いまこそ新党憲法9条の下に結集すべき人たちである(了)
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