なぜ麻生財務大臣はここまでセクハラ福田次官をかばうのか。
そんな事をすればますます世論の批判を浴びて辞任に追い込まれるというのに。
なぜ安倍首相は麻生大臣に辞めてくれと迫らないのか。
麻生大臣が世論の袋叩きにあって辞任に追い込まれれば、安倍政権の支持率がさらに下がって結局は自分が追い込まれるのに。
この私の疑問に、きょう発売の週刊フライデー5月4日号(講談社)が見事に答えてくれた。
福田次官のセクハラ疑惑が発覚した時、安倍首相は、トップダウンで福田次官をすぐクビしようとしたという。
ところが麻生大臣が強く反論したというのだ。
もともと、一連の不祥事は安倍首相の行き過ぎた結果だと考えてきた麻生大臣は、今度ばかりは「対処は財務省に任せろ」と主張し、安倍首相と激論になったというのだ。
安倍政権を支える菅官房長官がたまりかねて仲裁に入り、福田次官の更迭をあらためて麻生大臣に求めたところ、「お前に言われなくとも、そんなことはわかっている!」と激怒したという。
ついに麻生・菅の冷戦が熱戦になったのだ。
さすがのポーカーフェースの菅官房長官も怒りで顔を紅潮させ、二階幹事長のところへ駆け込んだというのだ。
これですべてが合点が行く。
二階を通してこの事が小泉元首相の耳に入ったのだ。
自らの発言が政局に与える影響を知っている小泉元首相は、これまで政治的発言は一切しなかった。
ところが突然、安倍は終わりだと発言し始めた。
「政局を見る天才」と言われた小泉元首相が安倍危うしと判断したのだ。
批判の嵐の中で麻生大臣はG20出席のため訪米した。
だったらなぜ安倍首相と一緒に一足早く訪米し、貿易交渉はペンス副大統領と自分で行い、それを終えてからG20に臨もうとしなかったのか。
なぜ安倍首相はそれを麻生大臣に求めなかったのか。
それは、安倍首相もはじめからそんな事は頭にはなかったからだ。
失敗する安倍訪米の片棒など誰が担ぐものかと麻生大臣は尻をまくり、それを知っている安倍首相は、世耕がだめならTPPの茂木だと決めていたのだ。
このままでは、間違いなく政局が始まる。
麻生大臣は居直り、ますます安倍・菅政権を困らせようとするだろう。
最後は安倍首相が麻生大臣を。「お前は首だ」と更迭する事になる。
安倍・菅暴政コンビはいよいよ最後の勝負所にさしかかって来た。
そこに小泉父子が参戦し、すべての自民党員を巻き込んだ壮烈な権力争いが始まる。
はたしてどちらが勝つか。
私にはわからない。
はっきりしている事は、野党がどんどんと霞んでいくということだ。
メディアも国民も、いつものことながら、自民党内の権力争いが大好きなのである。
小泉父子が好きなのである(了)
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