さる4月8日(日)、安倍晋三首相は休日を利用して東京・有楽町の映画館で、映画「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」を観賞したらしい。
チャーチル首相の伝記を愛読している安倍首相はかねてこの映画に関心を抱いていたという。
特にチャーチル首相の「決して屈服しない」という名言が好きだという。
このチャーチル首相の言葉を森友・加計疑惑や日報問題で追い詰められている今の自分に言い聞かせているのだという。
いかにも作られたくさい話だ。
きょう4月18日の産経新聞の記事を読んでそう思った。
そこには日本を裏切ったヤルタ密約の張本人の一人がチャーチル首相であった事が書かれている。
すなわち、ソ連の対日参戦の見返りに日本領土だった南樺太と千島列島をスターリンに割譲した1945年2月のヤルタ密約こそ、米国のルーズベルト大統領と並んでチャーチル首相が行った日本への背信行為だったのだ。
そこまではすでに皆が知っている史実だ。
ところが、きょうの産経新聞の記事は、その密約がバレタ後で、あれはルーズベルトがスターリンと頭ごなしに決めたもので、自分は連合国の結束を乱したくなかったので署名しただけだと、ルーズベルトが死んでいなくなったことをいい事に、引退後イーデン首相に語っていた証拠が見つかったと報じている。
どこまでもずる賢いチャーチルだ。
そんなチャーチル首相を敬愛するとは安倍首相の大いなる矛盾だ。
いや、安倍首相がチャーチル首相の伝記を愛読し、チャーチル首相を敬愛しているということ自体がウソなのだ。
とってつけた、チャーチルの名言を自分に言い聞かせている、というメディアの作り話に違いない(了)
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