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プーチンおそるべしと書いた佐藤優の自分第一主義

 このところプーチンのロシアと欧米との関係が緊張している。

 あらたな冷戦時代に入ったという論調も見られる。

 しかし、そうはならないだろう。

 少なくともトランプ大統領はプーチン大統領と本気で戦う気はない。

 なぜならばトランプ大統領はロシア疑惑でプーチン大統領に急所を握られているからだ。

 その事を佐藤優が一冊の本を引用して教えてくれている。

 きのうの日刊ゲンダイ(4月9日号)に「共謀 トランプとロシアをつなぐ黒い人脈とカネ」(ルーク・ハーディング著 集英社 2018年3月刊)という本が紹介されている。

 その本を選んで書評を書いているのが佐藤優だ。

 こう書いている。

 本書を読むと、トランプにはロシアとの関係で知られたくない事実がたくさんあることがわかると。

 そしてその本に書かれている事を引用してこう書いている。

 過去40年間にわたって、トランプが築いた不動産の王国は、モスクワからのブラックマネーの洗濯場としての役割を果たしてきた。旧ソ連の資金が分譲マンションや邸宅に流れていただけではなく、トランプがアイオアやニューハンプシャーで選挙活動をやっていた時ですら、側近たちはモスクワでのタワー建設に向けて、認可と資金援助を得るためにロシア政府と交渉していたのであると。

 トランプ・タワーはロシアンマフィアの避難所にもなっていた。ロシア本国では古いタイプのマフィアは、プーチンによって中央集権化した国家に居場所を奪われたが、ニューヨークであれば身の安全を確保した上で、国際的なしのぎが出来たのだと。

 そして、佐藤優はこう締めくくっている。

 本書から浮かび上がっているのは、大統領の犯罪と言うよりも犯罪者が大統領になったのではないかという印象だと。

 このような最高指導者を選出するような米国の民主主義システム自体に病理が潜んでいると言わざるを得ないと。

 トランプのような人物を巧みに操るロシアのプーチン大統領はたぐいまれな能力を持っていることが(この「共謀」と言う本の中で)浮き彫りにされている。ロシアは実に怖い国であると。

 ここまでわかっていながら、なぜ佐藤優は私のように、トランプともプーチンとも迎合しようとする安倍外交を批判しないのか。

 あるいはその逆に、安倍政権内部に入り込んで安倍外交に正しい助言をしないのか。

 そのどちらでもない佐藤優は自分第一主義の男に違いない。

 国民にとって何の利益ももたらさない人物であるという事である(了)

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