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憲法9条それは希望

金正恩は在韓米軍さえも認めると解説した李在禎元韓国統一相

 韓国政府の特派団が訪朝し、金正恩朝鮮労働党委員長と会談し、そこで金正恩委員長から明確な非核化の意志が特派団に示されたと韓国政府が説明した。

 すべてはここから始まった。

 はたして本当に金正恩委員長はそんな事を言ったのか。

 安倍政権などはそう言って警戒感を緩めない。

 確かに、その疑問は誰もが抱く疑問であり、もしそう言ったとしても、金正恩の非核化の意味するものは何か、誰もが知りたいところだ。

 そして、そのことについて、米朝首脳会談が行われ、その成否が判明するまで、あらゆる専門家の意見が毎日のようにメディアを賑わすだろう。

 これから私が紹介する意見もその一つだ。

 そしておそらくここまで急進的であり、衝撃的であり、楽観的な意見は、おそらくあとにも先にも出て来ないだろう。

 きょう3月30日の朝日新聞が李在禎元韓国統一相の見方を掲載していた。

 そこで李氏は次のように語っている。

 韓国政府の説明は確かに信じる事ができると。

 2007年の南北首脳会談当時と現在では状況が全く異なる、当時は核実験は1回で弾道ミサイル能力も不十分だったが、今は6回も核実験を重ね、大陸間弾道ミサイル(ICBN)も発射したからだと。

 米国にトランプ大統領があらわれ、対話と対決のどちらをとるか迫ったことも影響したと。

 2007年当時は廬武鉉政権は任期切れ間近かだったから金正日は無理に合意しなくてもよかったがいまは文在寅政権であると。

 ここまでは皆がいいそうなことだ。

 私が注目したのは、その後に、李氏がこう語っていたところだ。

 すなわち金正恩は「軍事的脅威の解消」と「体制の保証」を訴えているが、同時に米国との関係正常化も求めている。北朝鮮はその為には在韓米軍すら認めるだろうと。

 在韓米軍も認めるというのには、さすがの私も驚いた。

 そして、なるほど、米朝国交正常化もありうると思った。

 先に書いた通り、私は究極の非核化は朝鮮戦争の終結であり、韓国からの在韓米軍の撤退こそ、金正恩の要求する朝鮮半島の非核化だと希望的観測を持って予想した。

 しかし、李氏の言う通り、考えて見れば米朝国交正常化こそ金正恩が一番願っていることに違いない。

 それこそが最善の北朝鮮の体制保証である。

 米国が北朝鮮をならずもの国家から一転して同盟国として認めてくれるなら、在韓米軍を認める事は金正恩にとってお安いことだ。

 そしてトランプにとっては、これこそが一番コストパフォーマンスがいい決着になる。

 朝鮮を屈服させたことを内外に示せる。

 しかし、どっちに転んでも、日本の重要性は限りなく小さくなる。

 北朝鮮との国交正常化ですら米国に先を越されるようでは安倍首相は小泉首相にも及ばない事になる。

 安倍首相とその周辺が米朝首脳会談が失敗に終わる事を願うわけである。

 悲しすぎる日本外交である(了)

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