これは、当たるも八卦、外れるも八卦のたぐいであると思って読んでいただきたい。
私はいつも、外れる事をおそれずに、大きな事件の直前に自分の予想を書くように努めて来た。
すべてが終ってから後講釈をしてもはじまらないからだ。
これから書くこともまさしくその一つである。
私が佐川氏ならこう話すだろう。
まず、改ざんを指示した責任の大半は私にあることを認め、国民に深く謝罪する。
そして、国会でウソ答弁をした事も認め、これまた国民に深く謝罪する。
つまり事実を素直に認めるということだ。
一部に予想されている、「検察に聴取されているから何もしゃべらない」ということにはならないのだ。
その一方で、安倍夫妻の関与はきっぱり否定するだろう。
すべては私の忖度だというに違いない。
そしておそらく、それもまた真実なのだ。
仮にウソであっても、それがウソであるかないかは誰も証明できない。
安倍夫妻の関与を証明する物的証拠、つまり記録や録音が出て来ればいざ知らず(それが出てくれば何をかいわんやだ。即刻安倍首相は辞任だ)、そうでない限り、安倍首相や妻の責任をこれ以上問うのは難しく、無理だ。
もちろん野党は肩透かしを食らい、野党や野党を支持する連中は佐川氏の答弁に怒る。
それでは納得がいかないといって、迫田元理財局長や昭恵夫人の谷前秘書官や今井首相補佐官や、さらには昭恵夫人の証人喚問を求めるだろう。
しかし、佐川氏の証人喚問が終れば世論の関心は急速にしぼむ。
次々と証人喚問をし、彼らの言う事を今後も延々と聞きたいとは、一般国民は思わない。
しかも、予算は、明日28日に参院本会議で成立することが当たり前のようにきょうの各紙に報じられ、野党はとっくにそれを了承しているのだ。
かくて国会はひとつの山を越し、安倍首相は米国に高飛びし、その後も外交日程を詰め込んで外交に逃げ込む。
野党は安倍首相の訪米に疑問のひとつも挟もうとしない。
きょうの佐川氏の証人喚問が、安倍政権と佐川氏の合意の上の周到なシナリオかどうかは知らないが(私はそこまでのシナリオはないと思っている)、佐川氏は自ら罪をかぶる事によって(もちろん自業自得だが)、進んで(つまり安倍首相からあらたな見返りを得て余生を保証されるなどという事ではなく)、政権を守る事になる。
はたしてその通りになるかどうか。
もちろんそれはわからない。
見事に私の予想が外れる展開になるかもしれない。
しかし、私は、もはやここまでくれば、佐川氏は覚悟を決めていると思うのだ。
すべてを語って人生をやり直したいと佐川氏が考えてもおかしくない。
だからといってすべてをぶちまけて安倍首相を追い込むような発言はしないと思う。
果たして佐川氏は何を語るのか。
その結果はまもなくわかる(了)
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