いよいよあす29日から予算委員会が開かれる。
国会が始まったといっても、これまでは時間つぶしのようなものだった。
施政方針演説など作文を読み上げるだけであり、本会議の代表質問のやりとりは、歌舞伎のパフォーマンスのようなものだ。
与野党の真剣勝負は予算委員会から始まるのである。
ならば野党はそこで安倍首相を追いつめなければいけない。
どうすればいいか。
ズバリ、不毛な憲法9条論争に巻き込まれることなく、安倍夫妻の疑惑を徹底追及するのだ。
なぜ憲法9条論争に巻き込まれてはいけないのか。
それは憲法9条論争は安倍夫妻の疑惑追及隠しであるからだ。
何よりも、安倍自公政権案が出て来ないうちにあれこれ議論する事は無意味であるからだ。
あの安保法案の論争の時にも私は繰り返し書いた。
安倍自公政権の成案が出ないうちに野党のほうから議論を仕掛けては馬鹿を見ると。
「成案をはやく出せ」と迫るだけでいいのだと。
まさしく憲法9条論争もそうだ。
きのう27日の東京新聞が書いた。
どうやら安倍自民党政府は、公明党に配慮し、9条2項を残したうえで、つまり現行憲法の戦力不保持という大原則を維持しながら、自衛隊を明記するだけの改正案にまとまりそうだと。
こんな腰砕けで、自己矛盾の政府案など、笑いものである。
あの安保法案の時もそうだったが、安倍首相には本気で憲法9条を改憲する覚悟はない。
あの時は解釈改憲でごまかし、今度は文言でごまかす。
安倍首相の頭にあるのは、憲法9条を自分の手で変えたという実績づくりだけなのだ。
こんな案を自民党が丸呑みし、公明党が9条改憲に応じるなら、歴史に残る恥だ。
やれるものならやってみろと突き放すだけでいいのだ。
そして、万が一、そんな成案が出てくれば、その時こそ、国民にわかる形で、徹底的に矛盾を追及すればいいのだ。
繰り返して言う。
いまこちらから、安倍首相の考えを質したり、野党の方から案を出したりするのは愚の骨頂だ。
そんなことをするよりも、あらたな疑惑が続出し、もはや逃れられない安倍夫妻の森友学園疑惑を徹底追及すべきだ。
疑惑隠しとしての憲法9条改憲を逆手に取るのだ。
野党は国会質問を分担し、逃げ切れない形で追及し、安倍昭恵夫人の国会招致を迫るのだ。
安倍首相がそれに応じないなら国会審議をボイコットし、予算成立をストップさせるのだ。
いつまで疑惑追及をしているんだ、もっと重要な問題があるだろう。
そう批判する者は、安倍首相夫妻の身内か、政治に蒙昧で、権力の犠牲になっても気づかない、おめでたい国民だけである。
真面目に働いて正直に納税してる圧倒的多数の国民は、安倍夫妻の権力の私物化に怒っている。
野党は批判を恐れる必要はまったくない。
繰り返して言う。
明日から始まる予算委員会では、野党は森友疑惑や加計・スパコン疑惑について国会質問で野党共闘を行い、安倍首相を徹底追及するのだ。
そうすれば、やがて安倍首相は昭恵夫人の助言に従って辞めると言い出すに違いない。
日本の政治はそこから再出発すればいいのである(了)
加計学園の問題は国家戦略特区の諮問会議の議長である安倍首相のトップダウンと民間議員というなかで、省庁が関係しても、国会議員や国民不在になりかねない。
竹中平蔵民間議員は、
この仕組み、総理は2013年4月17日の産業競争力会議で、従来の特区をさらに強化して、総理主導の枠組をやらなければダメだというという提案をさせていただいて
わずか8か月で法律を通していただき、翌年のダボス会議でも安倍総理ご自身が岩盤を砕くドリルの芯になると言ってくださった。
しかし、霞ヶ関の一部で、総理を前面に出して改革をするという枠組を変えたいという動きがこちらのほうには聞こえてまいります。それは恐らく、加計学園問題
などで野党の一部とメディアが偏向報道をして、そして印象操作を行って、総理、各大臣、本当にご苦労されたと思います。
それをおもんばかってのことだと思うのですが、ここで総理主導をゆるめたら、既得権益の壁、岩盤を突破することはできないと思うわけです。
2017年12月15日国家戦略特区諮問会議要旨より
安倍首相のお友達案件を通して、ご自分が関わっている
パソナグループでの家事支援外国人労働者や、今の案件では外国人の農業労働者の受け入れを特区でする兵庫県養父市では社外取締役
をつとめるオリックス子会社オリックス農業が参入した。
会合では教授の肩書きで、実体は会社の利益のためでと疑問が残る。
外国人労働者の問題も、移民とのつながりになりうるのに話し合われてもいない。しかも、日本での家事支援や介護などの
従事する人たちの報酬がいつまでも押さえられてしまう。
森友学園問題でも1つの問題として公文書のあり方についてがあった。
坂村議員というか方が、国家戦略特区だけでなく国の文章管理全部に関して見直すことをやったほうがいいというのが私の意見です。
それこそコンピューターや人工知能を使って、政府を特区にして、最先端の公文書管理の国家になれるきっかけなら
奇貨おくべしー (得難い機会だから、うまくこれを利用しなければならないという意味でした)ということだと私は思います。
坂村氏の発言抜粋
憲法論議の前に山ほど安倍政権の問題がある。