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安倍首相の東欧外遊の意義を報じるメディアの支離滅裂

 安倍首相が東欧訪問を終えてあす帰国するという。

 一週間もかけて、何のための東欧訪問だったのか。

 メディアが真っ先に報じたのは、これまでの首相が一度も訪れた事のない国々まで足を運ぶ、いわゆる地球儀俯瞰外交だ。

 きょう1月16日の読売新聞も社説で真っ先に書いている。

 6年目となる長期政権のメリットを生かし、外交の幅を広げる事が重要だと。

 いずれも歴代首相で初の訪問だと。

 すべてにおいて歴代一番を誇ろうとする安倍首相らしい外遊だ。

 税金を無駄使いして自己満足の為に観光旅行をくり返すのには腹が立つが、それだけなら実害はない。

 しかし、報道が繰り返し書いたのはそれだけではない。

 訪れた先々で北朝鮮への圧力強化の合意を求めている。

 世界中がいま南北対話に期待し、ロシアやスウェーデンまでも米朝協議の仲介役をしようとしてる時に、安倍首相のやっていることはまるでピント外れだ。

 ピント外れで終わるなら、笑われるだけで我慢すればいい。

 しかし、今後の東欧訪問には中国包囲網の狙いもあったという。

 きょう1月16日の産経が報じてる。

 セルビアを訪れた安倍首相は「西バルカン協力イニシアティブ」と称して開発支援強化を約束している。

 これは、中国が一帯一路構想で既に関係強化している国々に対する巻き返しであるという。

 しかし、一帯一路構想の実施機関であるアジアインフラ投資銀行に協力していないのは、いまや米国と日本ぐらいだ。

 包囲されているのは日本の方だ。

 しかも安倍首相は、ついこの間、一帯一路に日本も参加したいと舵を切ったのではなかったか。

 支離滅裂だ。

 そして、もうひとつの支離滅裂がある。

 バルト3国は、第二次大戦ではソ連に強制的に併合された歴史を持つ反ロシア感情を持つ国々だ。

 ロシアがクリミアを併合した時の、欧米の対ロシア抑止の最前線の国々である。

 そのバルト3国を訪れて、日本は欧米と共にあるということをアピールする狙いがあるという。

 そんなことをすればプーチンのロシアが怒る事は目に見えてる。

 プーチンのロシアとの関係を重視して北方領土返還を実現するのではなかったのか。

 まるで支離滅裂だ。

 なぜこのような支離滅裂の報道が、何の批判もなく繰り返されるのか。

 それはメディアがまともな取材を怠り、外務省から与えられた広報を鵜呑みにして、それをもっともらしく作文して記事を書いているからだ。

 だからウソだらけの記事になる。

 何のことはない。

 今度の安倍首相の東欧外遊で確かに言える事は、日本国内にいるとロクなことがない安倍夫妻が、文字通り正月気分で外遊しただけだったという事である(了)

コメント & トラックバック

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  1. 安倍首相の外遊にふさわしいニュースがあった。

    最後の訪問地ルーマニアの首相が、15日党内の圧倒的多数で不信任となり、16日午前中辞任する。

    安倍首相との16日の昼食と会談は副首相がするだろう。

    もうひとつ
    今日のニュースで、中川環境大臣が経団連会長にあって、石炭火力発電所建設の輸出が世界から厳しい目で見られているから資金調達が困難になり、世界から置いてきぼりになる。という意見交換したと。
    この会合って安倍暴走政権の目眩ましと支離滅裂だ。安倍政権等の下でODAで資金を出して、インドネシアやインド、ベトナム、アフリカでの建設促進して、現地の住民や温暖化を懸念する世界が反対している。
    もちろん大企業への国の後押しだ。
    政府はODAや政府機関の投資銀行では火力発電所の建設しない、企業には、火力発電所建設には政府機関融資しないと国会で決めればいいのでは⁉
    経団連のための省庁でもなければ、国会でもないと思う。

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