自民党はもとより、野党もこぞってまともな政治家がいないので、安倍首相のようなレベルの低い政治家でも、6年もウソを繰り返しながら政権を担って来られるのだ。
悲しいかな、それが日本の現実だ。
そのことを見事に証明してくれる記事を見つけた。
まず次の文章を黙ってお読みいただきたい。
「・・・トランプ米大統領にはごま擦りが効く。ただ、効果は持続しない。2017年、並み居るライバルを抑え、トランプ氏に最も効果的におべっかを使ったのは某国の某首脳だった・・・問題は、某首脳が絶えずトランプ氏の機嫌を取らなければならないことだ。トランプ氏にこびを売り続けると自尊心が傷つき、我慢できなくなる。トランプ氏へのへつらいも『収穫逓減の法則』で効果は減っていき、2018年はおそらくマイナスになるだろう・・・」
記事の中には、もちろん某国も某首脳も実名が入っている。
この記事を読んだ日本人は、てっきり安倍首相批判だと思うだろう。
この記事を読んだ安倍首相は、怒って、書いた人物の排除に動くだろう。
しかし、どちらも思い過ごしだ。
自惚れだ。
某国は日本ではなく、某首脳は安倍首相ではない。
その国は中国であり、その首脳とは習近平国家主席なのである。
この記事は、きょう1月8日の日経新聞に転載されている1月4日付のファイナンシャル・タイムズ紙に寄稿した米国ウオッチャーのエドワード・ルース記者の書いた文章の一部だ。
その記事は、冷戦終結後の米国1強の中で、初めて米国の前に本物のライバルとして現れた中国に対する警戒的な記事だ。
旧ソ連と違って中国の技術力は米国にとってあなどれず、なによりも、1年先の事しか考えない米国大統領と違って、中国の指導者は10年単位で物事を考える。
どちらが優位に立っているかはあきらかだ。
そう書いた上で、しかし、トランプ氏には戦争を行うという選択がある、中国はそんな米国にへつらう振りをして自国の国益を貫こうとするのは軽率だ、そう締めくくっている。
これが世界から見た北朝鮮情勢の現実であり、国際政治の現実である。
その記事の中には、安倍首相の事など、どこにも出て来ない。
世界から見れば、安倍首相の地球儀俯瞰外交など眼中にないということである。
その安倍首相はまたきょうから東欧に外遊する(了)
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