新党憲法9条

憲法9条それは希望

憲法9条を超えた伊藤詩織さん

 伊藤詩織さんが文藝春秋から「ブラックボックス」という本を出版した。

 元TBSワシントン支局長の山口敬之氏から性暴力を受けたとして警察に被害届を出したにもかかわらず、山口氏が安倍首相の御用ジャーナリストであることを忖度した中村格刑事部長(当時)の指示で逮捕が見送られ、東京地検も嫌疑不十分で不起訴処分とした。これを不服として訴えた検察審査会までも、不起訴相当の議決をした。

 この国家権力ぐるみの不正義の被害者である、あの伊藤詩織さんのことである。

 実際のところ、森友・加計疑惑という国家犯罪よりも、この伊藤詩織さんへの不正義こそ、安倍政権の犯罪性は深刻である。

 それにもかかわらず、なぜか詩織さんを助けるために立ち上がろうとする者は出てこなかった。

 しかし、伊藤詩織さんはへこたれなかった。

 ついに上記の「ブラックボックス」という告発本を出版し、10月24日に日本外国特派員協会で記者会見を開いて被害者救済を訴えた。

 この勇気ほど、頭が下がるものはない。

 そう思っていたら、その告発本に寄せられた各界からの賛辞の数々を見て更に驚いた。

 津田大介(この国の司法制度に対する真摯な問いかけだ)、林真理子(女性がNOといったら絶対にNOなのだ。それを無視したら絶対に犯罪なのだ)、佐藤優(あなたの誠実さと勇気に敬服します)、三浦瑠璃(娘をこのように育てたいと思いました)など、およそ立ち位置の違う者、権力にする寄っている者、憲法9条に否定的で私と敵対するような者たちまでもが、こぞって伊藤詩織さんを絶賛しているのだ。

 いまや伊藤詩織さんは憲法9条を超えた。

 私は憲法9条こそ安倍政治に待ったをかけるこの国の最強のカードだと考えて新党憲法9条を立ち上げたのだが、伊藤詩織さんへのこの支持には足もとにも及ばない。

 ここまで幅広い支持を得た伊藤詩織さんを見て、打倒安倍政権を掲げて国民的支持を得たい既存の野党各党は、伊藤詩織さんを候補者にしたいとアプローチを競い合うに違いない。

 それらを振り切って、伊藤詩織さんが憲法9条を国是とすることを掲げる新党憲法9条に価値を見出してくれるなら、新党憲法9条は実現するだろう。

 しかし、詩織さんに新党憲法9条を売り込むような事はしない。

 伊藤詩織さんが政治に関心があるのならいざ知らず、もはやこれからの伊藤詩織さんはいやでも政治に関与せざるを得ないだろう。

 その時、詩織さんが本当に頼りになるのは新党憲法9条しかない。

 それを分って伊藤詩織さんのほうから新党憲法9条に近寄って来くる、それだけの価値が新党憲法9条にはあると思うからだ。

 やはり憲法9条は、伊藤詩織さんを超えたこの国の価値だ。

 新党憲法9条は、それをこの国の国民に気づかせる為の既存の政党には真似のできない新党なのだ。

 伊藤詩織さんの今後の人生のよりどころは新党憲法9条しかない。

 その事を、伊藤詩織さんがみずから気づいてくれると私はひそかに期待している(了)

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