日々刻々と変わりつつある北朝鮮情勢であるが、当面の最大の関心事は、米国が作成した前代未聞の強硬な制裁案を、果たして中露が受け入れるかどうかである。
安倍首相は米国のお先棒を担いで、中ロ韓のみならず、顔を合わせる首脳に、やたらに同調するように狂奔している。
しかし、きょう9月8日の産経新聞が教えてくれた。
たとえ米国作成の制裁決議案が安保理で採択されたとしても、それを日本が履行するとなると国内法の壁に行き当たると。
つまり船舶の臨検や資産凍結には、あらたな法律が必要になる。
また朝鮮学校への公的助成については、それを行うかどうかで司法で意見が割れている。
そんな状況では、たとえ制裁決議が成立しても、そう簡単に制裁決議を履行することは出来ないというのである。
はたして安倍首相は、その事を知った上で米国の強硬な決議案を成立させようとしているのだろうか。
もしそうであれば、国会を軽視し、国民を無視し、司法を歪める対米従属の極みであるということだ。
もし知らずにトランプの尻馬に乗っているのなら、決議案が成立したあとで、制裁破りの非難を浴びる。
どっちに転んでも、安倍首相は無責任なことをやっているのだ。
こんな軽率な安倍首相に待ったをかけるまともな自民党の政治家はいないのか。
「殿、ご乱心が行き過ぎます」、といって羽交い絞めしてでも止める官僚はいないのか。
この事を指摘した新聞は、いまのところ産経新聞ぐらいだ。
政治も官僚もメディアモ、かつての日本なら考えられないほど劣化してると言う事である(了)
菅官房長官の安倍首相の訪ロの記者会見のコメントはきれいごとで済ましているが、NHKは大統領との共同記者会見も安倍首相だけ報じていた。大統領の北朝鮮への対応のアプローチは全く違い、言葉巧みな説得力ある会見内容が世界に配信されている。
ロシアは安倍首相の性格までもよく抑えていて、ロシアへの極東投資は、今は中国が8割で、中国の副首相にロシアの勲章も授与した。日本の安倍首相にも提案したい。ロシア担当経済産業大臣を副首相に格上げして、日本の企業にロシアへの投資を促してはと・・・・・。
また、ロシアのトルトネフ副首相は2か月で北方四島のプロジェクトに日本側の進展がなければ、第3国の投資家(北朝鮮や韓国)の参加を呼びかける。
もちろん経済フォーラムには2日間とも北朝鮮も参加している。
安倍首相は、柔道の一本ではなく100本くらい取られている。足元を見られている外交なのだ。これで国益をあちらのこちらの国々から守れるか国民は本当に心配しなければいけない。
何よりも日本国の国格というべきものが、ないがしろになっている。日本国のプライド或いはアイデンティティー(この言葉が適当かどうか分からないが)憲法9条なのだ。それゆえに北朝鮮問題では日本とロシアが真逆になっているように見える。