新党憲法9条

憲法9条それは希望

「ドイツのトランプ氏嫌い」という記事が教えてくれた事

 きょう8月15日の東京新聞の「ワールド観望」で、熊倉逸男論説委員が教えてくれた。

 独誌シュピーゲルは、ドイツではトランプ氏のような人物が首相になることは考えららないとして、その理由をいくつか挙げていたと。

 その一つは、ナチス後のドイツ外交ではアウシュビッツへの反省から、道徳的な姿勢のみが可能であり、トランプ氏のような攻撃的で粗野なタイプは戦後のドイツでは受け入れられる余地はないからだという。

 もう一つの理由は、男らしさという米国のカウボーイ神話は、ドイツでは兵士にさかのぼるが、ドイツの兵士が男らしいという神話は第二次大戦でおしまいになったと。

 なるほど、これを読んで、来月に迫ったドイツの首相を選ぶ連邦議会選挙で、メルケル首相が優位に立っているわけがわかるような気がする。

 私がこの熊倉逸男論説委員の記事で特に注目したの次のように書かれていたところだ。

 今度のドイツの連邦議会選挙は、メルケル氏率いるキリスト教民主同盟を中心とした保守連合と、中道左派社民党の二大勢力で争われるという。

 そして、そもそもアデナウアー初代首相や、東西ドイツ統一を成し遂げたコール首相を出し、それを引き継いだメルメル首相を出したキリスト教民主同盟は保守本流であるが、メルメル首相の下で脱原発や地球温暖化や移民受け入れ上限を設けない寛容政策など、どんどんとリベラル化していったと書かれていたところだ。

 もっと驚いたのは、その保守連合が、二大勢力のもう一つである中道左派社会民主党と、いまでは連立政権を組んでいると書かれていたところだ。

 これを要するに保守党がリベラル化すれば長期的な政権政党になれるということだ。

 保守党がリベラル化すれば中道左派も取り込めるということだ。

 つまり、極右や極左は排除され、穏健保守と穏健左派の大連立(挙国一致内閣)は可能であるということだ。

 果たしてポスト安倍に向けた日本の政界再編はどういう方向に向かうのだろうか(了)

 

 

 

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  1. 天木さん、ドイツも此奴も訳ワカラナイ動向をしていますが、ヨーロッパは極東地域の緊迫情勢に対しては、冷めた視線で模様眺めをしていると推察します。ドイツなどは、北朝鮮金正恩にある意味、エールを送っているのかも知れませんね。我々、東アジア諸国が極東情勢を見る目と、彼等とのそれは、かなりの温度差があるでしょう。ヨーロッパの難民問題に対し、傍観者的に見られる日本の態度と、同様な事が、米朝関係に翻弄される日本へのクールな眼差しとなるであろう事は、想像に難くないところです。それと、この先、国際社会を見る際の、僕の将来展望(願望)なんですが、米帝包囲網を、様々な働き掛けを通して、試みていくという基本軸を、隠し持つという事が、重要と考えます。米帝と袂を直ぐに分かつ事なんて、先ずもって不可能に近い事です。それは、天木さんが一番、よくお分かりの事でしょう。しかし、徐々に、米帝の独善的世界支配による不条理な世の中を、何らかの形で道理が通る様、軌道修正する事は必要不可欠です。それを憲法9条に委託できる程、世間は甘くないと存じます。例えば、今、天木さんが俎上に挙げている、ヨーロッパドイツ辺りと連携するのも、一つの手でしょう。トランプ嫌いのメルケルがトップに居る間は、その好機ではありますよね。そこで、河野外相が米帝とどう向き合っているかが、ポイントです。彼が、仕出かしてくれれば、少しはウェーブが起こっていく可能性があると思いますが。河野太郎と天木さんが、今後、どの様な関係を築くかで、トランプへの抗議メッセが発信できるかどうかが、決まっていく様に思います。兎に角、ISのテロにしても、北朝鮮のミサイルにしても、我々は、それらを煙たがる以上に、腹の底で、ほくそ笑んでいる部分があるのではないでしょうか。ヘナチョコ日本に出来ない事を、彼等が肩代わりして、抗ってくれてると。精神的に死んでいる戦後日本及び日本人に対し、彼等はアンチテーゼを送り続けているように、事ある毎何時も、私には思えてなりません。

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