あるものをなかったことにはできない。
黒を白ということはできない。
政治によって行政が歪められるようなことがあってはならない。
これらは、前川前文科省次官が加計問題に関して証言した歴史に残る名言の数々だ。
それはそのまま安倍暴政の大罪を見事に言い当てている。
そして、その言葉こそ、日銀の黒田総裁がいま真摯に受け止めるべき言葉に違いない。
きょう7月21日の各紙が一斉に報じている。
日銀は7月20日の金融政策決定会合で、物価上昇率2%の目標達成時期の見通しを、「2018年度ごろ」から、「2019年度ごろ」に、また1年先送りしたと。
これで6度目だという。
黒田総裁の任期は2018年4月だというから、自らの在任中には目標達成は出来ない事を認めたということだ。
それにもかかわらず、異次元緩和を続けて行けば目標を達成できると言い続けている。
これほどの嘘はない。
これほど国民を馬鹿にした日銀総裁はいなかった。
それもこれも、安倍暴政の一丁目一番地であるアベノミクスの失敗を認めるわけにはいかないからだ。
安倍人事で日銀総裁にしてもらった財務官僚としては、安倍首相の気持ちを「忖度」し続けなければいけないのだ。
あの時の黒田総裁の言葉がいま鮮やかによみがえる。
ピーターパンのように飛び続けなければ落ちてしまうのだ。
「政治が行政を歪めた」例の最大のものだ。
ところが、どの記事を見ても、黒田総裁は嘘つきだと書かない。
アベノミクスは失敗に終わったと断言しない。
「誤算続き」であるとか、「先行き不透明」などという言葉でごまかしている。
メディアもまた安倍首相に「忖度」しているのだ。
しかし、そんな異常な状態にも終わりが見えて来た。
安倍首相の一日も早い退陣とともに、なにもかも、日本は再出発しなければいけない(了)
黒田よとっとと去れ!!