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安倍首相と明仁天皇の確執を検証した東京新聞「象徴考」

 退位特例法の成立とともに、あの昨年8月8日の天皇陛下のお言葉の衝撃と、なぜ天皇陛下があのお言葉を発しなければいけなかったのか、その背景が忘れ去られていく。

 そうさせてはいけない。

 そう言わんばかりに、東京新聞が「象徴考」(相克―皇室と永田町)と題する特集記事の連載をきのう6月11日から始めた。

 その「上」であるきのうの記事は、国民必読の永久保存版の価値がある。

 そこには、やがて退位される明仁天皇と首相安倍晋三の確執が、これ以上ない明確な形で書きとどめられている。

 それは、ひとことで言えば、2013年4月28日に首相安倍晋三の手ではじめて開かれた沖縄主権回復式典への明仁天皇の不本意な出席から始まって、「天皇は祈っているだけでよい」という、首相安倍晋三が選んだ退位有識者会議専門家の傲岸・不遜の言葉で終わる、首相安倍晋三による明仁天皇いじめにつきる。

 すなわち、2013年4月28日、前年末に発足したばかりの安倍第二次政権は、沖縄にとって「屈辱の日」に、わざわざ「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」を開き、そこへ明仁天皇の出席を強いて、あろうことか万歳三唱で天皇陛下を見送った。

 「私はなぜこの式典に出ることになったのか」

 そう明仁天皇は「不満げな表情」で側近に漏らされたという。

 それから三年後、退位を巡る政府の有識者会議で、「首相枠」とされた保守系の一部専門家は「天皇は祈っているだけでよい」と強調した。

 この言葉が、はじめての象徴天皇として、何をなすべきか、それを考え、誠心誠意模索し、実行してこられた明仁天皇の心情を、どれほど傷つけたことか、想像にあまりある。

 明仁天皇が退位され、新しい時代になっても、国民は決して忘れてはならないのだ。

 平成から新しい元号の時代の変わり目に、これほど凄まじい明仁天皇と安首相安倍晋三の確執があったことを。

 いや、それは確執などではない。

 首相安倍晋三による、抵抗できない明仁天皇いじめである。

 東京新聞の「象徴考」(相克―皇室と永田町)という特集記事は、日本国民によって、こんなにひどい首相が日本にいたのか、という思いと共に、末永く読み継がれていくべき永久保存版である(了)

 

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  1. 天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議最終報告の全文は確認できていませんが、有識者会議がまとめた「天皇の公務の負担軽減」
    とは、「どのような公務を軽減するよう提言」されたのか?国民としてよくわからないのは、小生の不勉強なのでしょうか?

    「祈るだけでいい」などの不遜な意見を申し述べるだけで、真剣に負担軽減を論議され、どのような結論を導いたのでしょうか?
    象徴天皇の「公務の負担軽減」をテーマにした筈なのに、最終報告の概要からは、「一代退位」を提言し、「退位後の公務」に触れて
    いるだけの、「有識者会議が自己都合ですり替えた最終報告」に思えてしかたないのですが。
    今上天皇の真摯な思いに対応していないテーマから外れた最終報告を、安倍総理は受け止めたことになるのでしょうか?

  2. [象徴考」の特集記事読みました。上ですが、少しでも日本国民が天皇陛下のお心をくみ取ることができるように願っています。
    4月28日からの安倍首相の野望です。

    2013年12月6日 特定秘密保護法に関する法律が成立

    2014年4月1日  武器輸出三原則撤廃

    2015年7月16日  安保法制衆議院本会議可決

    2016年3月29日  安保法制施行

    今、共謀罪が論議されている最中にも、武器輸出三原則からの撤廃から3年目、本日6月12日から千葉県幕張メッセで武器見本市が開催されている。
    世界から33か国40社が参加している。今回も防衛省、経産省、外務省が後援している。
    日本からは防衛省・海上自衛隊や三菱重工豪などが出展。

    国是としてきた武器輸出三原則撤廃した安倍首相はあらゆる武器輸出(戦前に日本が持っていたあらゆる兵器に加えて最新兵器)を成長戦略にしようとしています。

    そうです。安倍首相や官邸の関わっている教育関係の問題点の多くはこの成長戦略の土台作りであります。小さな問題ではなく大きな日本の将来がかかることです。

    ひどすぎる政権です。

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