サミットが始まった。
そこで何が議論されるのか、メディアはこれまでほとんど報じて来なかった。
それほど存在感の薄くなって久しいサミットである。
やっと今日の各紙が報じた。
主要な議題は次の通りだという。
テロ対策
北朝鮮問題
中東問題
ウクライナ問題
難民・移民問題
世界経済
気候変動
これを見て、今度のサミットでは安倍首相の出番が全くない事がわかる。
なぜ安倍首相に出番がないか、そのひとつひとつについて、私がここで説明する必要はないが、念のために書いておく。
日本はテロの被害にあっていない唯一の恵まれた国だ。
そんな日本が、テロの被害にあって、非常事態宣言をしているような国と、どうしてまともな議論が出来るというのか。
難民・移民問題について、最も関係が薄く、だからこそ難民・移民政策で最も遅れている日本が、どうやって議論に参加できるというのか。
ウクライナや中東問題については言うまでもない。
気候変動に至っては、パリ条約の批准が遅れ、締約国交渉会議に正式に参加できなかった日本だ。
議題の中で唯一安倍が参加できるのは北朝鮮問題ぐらいだ。
しかし、トランプと結託して、いくら安倍首相が北朝鮮に圧力をかけようとしても、今度のサミットには、北朝鮮に対して最も影響力のある中国やロシアは参加していない。
しかも、中国もロシアも、安倍首相の対北朝鮮包囲には反対だ。
こう考えて行けば、今度のサミットで安倍首相の出る幕は全く無い事がわかる。
それにもかかわらず、メディアは、メルケルに次いで二番目にサミット参加経験の長い安倍首相が、米国と欧州の橋渡し役をおこなう事が期待される、などと書いている。
もはやこれは報道ではない。
現実を無視し、安倍首相の意向を忖度した、作文記事である(了)
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