今村復興相の暴言は確かに安倍首相にとっては誤算であり痛手に違いない。
しかし、これが更なる閣僚の更迭や、政権崩壊につながる事は100%ないう。
野党が、今度の今村更迭で安倍政権を追い込めると考えているとしたらおめでたい。
安倍一強は何も変わらない。
それどころか、安倍自民党が大幅に譲歩して野党が勝ち取ったと喧伝されている連休明けの国会集中審議は、相も変わらず不毛なものに終わるだろう。
そして、共謀罪をはじめとした多くの悪法が強行採決され、そのまま政局は7月2日の東京都議会選挙に向けて走り出す。
なぜ私がそう考えるのか。
それはメディアが一斉に安倍首相のいち早い更迭をほめたたえているからだ。
馬鹿な大臣を任命した責任者が、任命責任を問われるどころか、その馬鹿を即刻更迭したと言って褒められている。
こんな馬鹿な話はない。
その一方で、二階幹事長が失言一つで首を取れと迫る報道陣や野党を公然と批判している。
本来ならばこの二階の暴言こそ更迭ものだが、まったくそういう動きは野党にもメディアにも出て来ない。
野党が弱すぎるのだ。
メディアもそれを知っている。
今度の今村更迭劇は、安倍と二階の取引であると同時に、今後の政局の主導権争いである。
安倍首相が更迭したのは二階の子分だ。
二階の子分は即刻更迭しても、稲田などは決して更迭しない。
二階は、みずから押し込んだ子分の馬鹿発言で安倍政権に迷惑をかけたのだから、更迭されても文句は言えないが、その代わり貸しをつくったのだ。
その貸しは、ポスト安倍の政局の中で返してもらうというわけだ。
政局は安倍一強から自民党1強に移っていく。
野党が追い込まれるのはこれからだ。
見ているがいい。
東京都議選とその後の政局の混乱の主役はあくまでも自民党だ。
野党は空中分解し、安倍自公政権は、安倍一強から、二階を仲介役とした安倍から小池への禅譲の流れに一気に向かうだろう。
小泉純一郎のシナリオ通りなる(了)
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