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オバマケア代替法案を成立させられなかったトランプの崖っぷち

 就任後2か月あまりもたつというのに、何一つまともな政策を打ち出せないままのトランプの前途は極めて深刻である。

 そして今回のオバマケア代替法案を成立させることが出来なかった事は、トランプにとって、その打撃ははかりしれない。

 オバマケアの否定はトランプの最優先政策であったからだ。

 そして、その理由が議会を説得できなかったことにあるからだ。

 しかも、民主党を説得できなかったからではない。

 民主党が反対しても、多数を占める共和党が賛成すれば成立させることができた。

 オバマは共和党をまとめきれなかったのだ。

 そして、その共和党は、日本では考えられないほど、医療保険制度改革で考え方の違いがある。

 一方において、オバマケアの完全撤廃を求める声がある。

 あの銃規制法の反対で見られるように、米国では自分の事は自分で守る、政府の干渉させない、という根強い自由主義、個人主義がある。

 自分のおさめる税金を、自分の健康を守れないような奴らに使われてはたまらないというわけだ。

 これこそが建国以来の米国の自立心であるとまで言われている。

 しかし、今度のオバマケア代替案については、これでは無保険者が増えるという共和党の穏健派が強く抵抗した。

 これもまた米国なのだ。

 この米国の対立は根深い。

 だからこそオバマも苦労したのだ。

 オバマは医療改革法案を成立させることができたが、トランプは、議会を調整できなかった。

 そして人徳のないトランプには、これからも調整力は期待できず、逆にすべてに妥協すればトランプでなくなる。

 トランプ批判の米メディアはこう書いたらしい。

 「トランプ氏は選挙活動の方が簡単だったと思い知ったことだろう」(ニューヨークタイムズ紙)

 まさしく私が書いて来たとおりだ。

 トランプの絶頂は、昨年11月9日に大統領選挙でクリントン候補を打ち破った時にあったのである。

 サイコパスのトランプの事だ。

 嫌気をさして大統領を辞めると言うだすかもしれない(了)

コメント & トラックバック

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  1. オバマケアを止めるとオハイオ州の極めて多い麻薬常習者などの対応ができず、州出身者の議員は新案に賛成できなかったと言う。メディケイドを進めた形の共和の新案はオバマケアの代替とならなかった。2千万人が保険を失うのだから大変だ。
    あるコレステロル関連の遺伝疾患の団体からのnewsletterを定期的に読んでいる。ここでも保険会社が薬剤の処方を認めず
    命に係わる患者が深刻な状況を訴えている。更に厳しくなれば、いくら公的負担を嫌う小さな政府を謳う国家でも生身の人間
    生きていけないではないか。他国の事であるが、この点では非情な国だといつも思う。

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