文部省の天下り問題がいまも報道され続けている。
その組織的な広がりは際限なきがごとくだ。
ついに外務省のOBまでもリストに含まれたことが報じられるようになった。
そのニュースを見て私は14年前の事を思い出した。
私がレバノン大使を首になった時のことだ。
あの時、私の辞職を電話一本で通告してきたのは、私より二年後輩の北島官房長(当時)だった。
あのような電報を書いた以上覚悟は出来てるでしょうねと。
そしてその後に次のように続けた。
一度だけは就職先をあっせんしてあげますと。
神戸大学の国際学部長の五百旗頭教授は竹内外務次官(当時)とは学生時代の友人の間柄であるから、竹内次官にお願いすれば2年間は神戸大学の教授に天下れますと。
あの時私がそれを受けていれば、いまの私はなかった。
私はそれを断り、外務省と決別し、外務省の対米従属外交を批判する道を選んだ。
その後、竹内次官は最高裁判事に天下り、北島官房長は、いまでは警察組織の上に立つ国家公安委員の一人だ。
五百旗頭教授は、数々の政府審議会委員や防衛省防衛大学校長を経て、あの東日本大震災復興構想会議議長まで務めてる。
天下りはこの国の官僚支配と不離不即である。
天下りがなくなる時は、この国に革命が起きる時である(了)
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