検察庁法の改正を強引に強行する安倍政権に批判が高まっている。
それはもっともである。
司法に深くかかわり、検察の動き次第では政権の浮沈が左右される力を持つ検察官の任期が、時の政権の判断で、ある者は定年と共に辞めさせられ、ある者は定年になっても延長されるようになれば、皆が権力に迎合するようになる。
その象徴としての東京高検黒川弘務検事長の任期延長の閣議決定だ。
それを追認するかのごとき今度の法改正だ。
安倍首相は二重の意味で権力を私物化しようとしている。
絶対に許してはいけないことだ。
しかし、今度の検察庁法改正のからくりを知って、その法改正の深刻さを本当に分かっているのは政治家や官僚や法曹関係者だ。
一般国民にどこまでその深刻さが理解されているのか疑問だ。
ところが、ネット上で批判の投稿が500万近くに上ったという。
驚くべき数字だ。
そこで思い出されるのは自殺した財務省職員の夫人が起こした再調査要請のネット上の支援だ。
いまはどれほどの数に増えているか知らないが、私がネット上で署名した時はやっと30万筆ほどだった。
おなじ国家権力の私物化であっても、森友疑惑の方がはるかにわかりやすく、腹立たしい。
なのにこの数の違いはどこからくるのだろう。
署名活動に参加することと、単なるツイッターの投稿では、敷居の高さが違うということだろうか。
そして、もしそうなら、あの時も、ツイッターによる呼びかけにした方が作戦的には良かったと言う事になる。
いずれにしても、残念ながら安倍政権は強硬姿勢を貫き通すだろう。
検察庁法改正を国会で阻止できるのは野党しかない。
その野党が、森友問題というあまりにも自明の権力犯罪で安倍首相の首をとれなかったのだ。
ツイッターの盛り上がりの後押しで、検察庁法改正と言う玄人好みの権力犯罪を阻止できるなら、ますます野党は要らない事になる(了)
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