お笑いコンビ「ナインティナイン」の岡村隆史が深夜のラジオ番組で風俗嬢を揶揄する発言をして批判された事件があった。
すなわち、「コロナが終息したら絶対面白いことあるんですよ。美人さんがお嬢(風俗嬢)やります。短時間でお金を稼がないと苦しいですから・・・」といってその時を待っているかの如き発言したというのだ。
この発言を聞いた男は、おそらく一人残らず、「言ってしまったな」と内心思ったに違いない。
これほど男の本音を吐露した最低な発言は無いからだ。
まともな男なら、これだけは言ってはいけない言葉だとわかるからこそ、言ってしまったな、と思ったはずだ。
この発言を知った時、私はまっさきにNHKを思い浮かべた。
なぜなら、岡村は「チコちゃんに叱られる」と、「麒麟がくる」の二つの看板番組に岡村を出演させているからだ。
おわびして降板させると思った。
ところが、人気番組のこれ以上の降板は避けたかったのか、謝罪の一言で済まそうとしているかのごとくだ。
NHKだけではない。
岡村に対する批判が、少なくともメディアを見る限りは、大きく広がっていない。
なぜだろう。
そう思っていたら、きょう5月11日の東京新聞がニュースの焦点でこの問題を取り上げた。
それを読んで驚いた。
まるで岡村を擁護しているごとくだ。
もちろん批判はしている。
しかし、擁護する連中の意見も載せているのだ。
しかも、その擁護の理由に、コロナ危機の中で自粛しない者を批判するのは行き過ぎだという事になぞらえて、岡本批判は行き過ぎだと言わんばかりだ。
とんでもないこじつけだ。
岡村の発言は、コロナ危機の中で生じた発言ではあっても、コロナ自粛批判とは何の関係もない、単なる女性蔑視、セクハラ発言だ。
思うに、自粛が効果をあげて感染者が激減すれば安倍首相の得点になる。
だから安倍支持派は自粛を熱心に唱え、自粛違反をバッシングする。
その反対に、反安倍派は安倍政権の自粛奨励を批判し、自粛違反者へのバッシングを批判する。
反安倍の急先鋒である東京新聞が、そういう文脈で岡村批判を批判するようなら本末転倒だ。
私は、岡村隆史は、多くのタレントがそうであるように、一定期間の活動停止をみずから進んで宣言してケジメをつけるべきだったと思っている(了)
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