全人代の延期が決まり、訪日準備のためのあらゆる実務者協議が先送りされた。
もはや習近平主席の4月はじめの国賓訪日の延期は必至だ。
あたりまえだろう。
ウィルスを発生させて世界に迷惑をかけた中国がいまだ感染被害を封じ込めないでいる。
感染は世界的規模で拡散しつつあり、ついに米国株式市場が1000ドルを超す暴落に見舞われた。
こんな時に習近平主席が訪日したら、内外の批判を一斉に浴びることになる。
それにもかかわらず、中国は訪日延期を言い出さない。
それはあまりにも無責任であり、訪問先の日本に対する非礼である。
その一方で、日本の対応はあまりにも及び腰だ。
もはや習近平主席の訪日延期は間違いないと内心は皆が思っているのに、日本から延期を言い出せないから、中国側から延期したいといってくるのを待つしかないのだ。
確かに、招待した日本のほうから来てくれるなとは言い出せない。
しかし、来てくれるなと言わなくても言い方はほかにもある。
お互いに早くはっきりさせないと次の手が打てないのだから、話し合えばいいのだ。
おたがい延期したほうがいいでしょうね、と。
そういわれれて、それでも習近平主席が、行く、行きたい、というはずがない。
だから、はやくそのような話し合いを行って延期することを共同記者会見で発表すればいいのだ。
世界は皆、納得するだろう。
なぜ日中間でそのシナリオを話し合わないのだろう。
いや、すでに話し合っているのかもしれない。
そして2月末に来る中国の楊ケッチ政治局員の時に、楊ケッチ政治局員と茂木外相の間で共同発表するつもりなのかもしれない。
それなら、私がこれまで書いてきたことはすべて無意味になる。
無意味になったほうがいいくらいだ。
しかし、もし楊ケッチ政治局員がその時、日本に習近平主席の訪日を延期すると一方的に通報し、発表するだけなら、日本は完全になめられていることになる。
そして、今朝のNHKの早朝のニュースではどうやらそうなりそうだ。
日本は楊ケッチが何と言ってくるか戦々恐々と注目しているといわんばかりだ。
それだけは絶対にさせてはならない。
あくまでも延期の発表は日中の共同発表でなくてはいけないのだ。
それにしても、今度の習近平主席の国賓訪日に関する日本の対応は弱すぎる。
それも、これも、習近平主席と安倍首相との間に信頼関係がないからだ。
安倍首相は習近平主席に位負けしているからだ。
米国に尻を叩かれて言うべきことは言うといった強がりなふりをしているが、すべての外交に行き詰っている安倍首相は、もはや習近平主席との良好な関係を演出するしかない。
そして習近平主席はそれを知っているからこそ、いつまでたっても訪日延期を言い出さないのだ。
そういう二人が国賓訪日を強行して首脳会談しても、成果がないことはあきらかだ。
やはり習近平主席の国賓訪日は延期されるべきである(了)
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