きょうの最大のニュースは何と言っても香港区議会選の結果だ。
早朝のニュースでは民主派が親中派を圧倒し、史上はじめて過半数を占める事が確実になったという。
この結果に勢いづいて香港のデモはさらに激化するだろう。
しかし中国は一国二制度を絶対に譲らない。
弾圧強化してデモを抑えるしかない。
しかし天安門の二の舞いになれば国際批判をあびる。
習近平主席は、主席になってはじめて最大の試練に遭遇する事になる。
窮地に追い込まれるのはトランプ大統領も同様だ。
米国議会は超党派で香港人権・民主主義法案を成立させて香港の自治を尊重するよう中国に迫った。
この法案はトランプ大統領の署名が必要だ。
ところがトランプ大統領は習近平との関係悪化を恐れて署名するかどうか態度を明らかにしないままだ。
これを見た私はトランプ大統領も馬鹿ではないと見直した。
なぜなら大統領が署名しなくても、香港人権法案は採択から10日経てば自動的に発効するからだ。
11月末か12月初めにも発効する。
そうすれば、習近平主席を怒らせる事なく、つまり自分の手を汚さずに、中国に圧力をかけられる。
頭がいいと思った。
ところが、今度の香港の区議会選挙で民主派が過半数を上回ったため、トランプ大統領に対する署名圧力がかかる。
もしトランプ大統領が署名するとなると、ただでさえ苦境に追い込まれた習近平主席は、「トランプ、お前もか!」と本気で怒りだすに違いない。
もちろん米中貿易交渉は頓挫する。
そうなれば大統領選を控えてトランプ大統領は困ることになる。
そして最後は安倍首相だ。
もし香港情勢がさらに悪化し、習近平主席が軍を動員して弾圧にかかると、その時こそ習近平主席は国際批判にさらされる。
ただでさえ独裁者を国賓来日させるのか、独裁者を令和天皇に会わせていいのかと、仲間の右翼・保守から批判されている安倍首相は、いよいよ来年4月の習近平主席の国賓招待を延期せざるを得なくなる。
こう考えた時、香港区議会選の結果は、習近平主席・トランプ大統領そして安倍首相を窮地に追い込む事がわかるだろう。
米中日の三首脳を同時に困らせるとは、香港市民は凄いことをやってのけたということである(了)
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