どのメディアも書かないが、ローマ教皇が日本から世界に発した平和メッセージは、戦後の世界の指導者が発した数々の平和メッセージの中でも、これ以上ない、究極の平和メッセージと呼べぶべき、ものすごいものだった。
なにしろ、核抑止力さえも違法だと、はじめて断言したのだ(仏フィガロ紙ー11月25日読売 パリ発三井美奈記者)
なにしろ、核の平和利用すら戒めたのだ(11月26日共同)。これ以上ない脱原発宣言なのだ。
そして、破壊力が一段と増している武器の製造、開発に巨額の予算を費やし、その売買から巨額の利益を得ようとすることを、天罰に値する違法行為だと断罪したのだ。
この究極の平和メッセージこそ、唯一の被爆国であり、憲法9条を持つ日本が世界に発信すべきメッセージなのだ。
3・11を経験した日本が発すべき脱原発宣言なのだ。
日本の仏教界から発せられるべき天罰という言葉なのだ。
おまけに、日本ではほとんど取り上げられることのなかった「墓場に立つ少年」の写真を世界に知らしめてくれた。
日本で、このようなメッセージが世界に発せられた事は、日本として歓迎し、感謝すべきことだ。
しかし、日本は見事にお株を奪われてしまったのだ。
新党憲法9条が、ローマ教皇の来日の前にこの国の政治の中に実現していたら、ローマ教皇と憲法9条の歴史に残る共同メッセージになったに違いない。
ローマ教皇の平和のメッセージに対する日本国民の最善の返答は、一日も早く新党憲法9条をこの国の政治の中に誕生させ、ローマ教皇のメッセージを、単なるメッセージに終わらせることなく、国際政治の中に実現することである(了)
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