読者の一人から、地方紙の記事を紹介する投稿をいただいた。
その記事の要旨はこうだ。
すなわち、京都府の日本海側丹後半島の北端にある米軍経ケ岬通信所の施設内で、武装した米兵が戦闘訓練をしていたことがわかった。住民の見えるところで公然と行われ、住民に不安が広がり、防衛省は、今後は事前に通報して欲しいと要望した、そういう内容の記事だ。
いうまでもなく、米軍の経ケ岬通信所の側には航空自衛隊の経ケ岬分屯基地が併存している。
そして米軍の経ケ岬通信所には弾道ミサイル探知用の「Xバンドレーダー」が住民の反対を押し切って設置された。
その米軍施設内で、武装した米兵が白昼堂々と戦闘訓練をしていたのだ。
これは京都新聞の記事に違いない。
そして地方紙のニュースのソースは共同の配信だ。
共同の配信だから全ての大手紙はそれを知っている。
それにもかかわらず、どの大手紙も取り上げていない。
私は11月8日まで二週間ほど京都に滞在し、京都新聞に毎日目を通していたが気づかなかった。
いや、この配信は、その後、すなわち9日か10日の配信にちがいない。
令和天皇の祝奉パレードと前夜祭で日本中がお祭り騒ぎになっているその時に、平和な日本の地方で米軍が堂々と戦闘訓練を行っていたのだ。
日本と日本国民の統合の象徴である天皇が平和な日本を願っておられると言うのに、そして安倍首相が平和な令和万歳と叫んでいるその時に、それをあざ笑うかのように。
これはもうほとんど冗談だ。
防衛省がいくらお願いしても聞いてもらえない。
返事すら来ない。
分っていながらお願いしてみせる芝居をするしかない。
それが日米安保条約だ。
安倍首相に憲法9条を変えさせなくても、そして天皇陛下が憲法9条を守りたいと繰り返しても、その上に君臨するのが米軍だ。
日本を健全な国にするためには、何としてでも憲法9条をこの国の国是にしなければいけない。
憲法9条は単に守ればいいというものではない。
米軍や象徴天皇の上に立つこの国の基本方針、すなわち国是にしなければいけないのだ。
令和時代の始まりにこそ、新党憲法9条をこの国の政治の中に誕生させる動きが出て来なくてはいけないのである(了)
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