日米合意に反して米軍が嘉手納でパラシュート降下訓練をしていた事について、私は10月30日のメルマガ第710号で書いた。
ここまで馬鹿にされた日本にとって、日米同盟を最優先する合理的理由はどこにあるのかと。
ところがこの話にはさらに衝撃的な裏話があった。
きょう11月1日の朝日新聞が小さな記事で教えてくれた。
河野防衛相が米軍の訓練を知った29日夜に、「日米同盟の維持強化に反する事案」と反発して、自分の相手であるエスパー米国防長官に電話協議をしようとしたらしい。
そこまではいい。
ところが、なんとエスパー国防長官は電話協議の申し入れを拒否したというのだ。
政府関係者がそう漏らしたという。
もしこれが、翌日の朝日の一面トップ記事になっていたら、日本国民は、「ふざけるな」と怒っただろう。
いや、いまからでも遅くない。
もしメディアがその話を大きく取り上げて騒ぎ出せば、河野防衛相は何をやっているんだとなるだろう。
ただでさえ、自分は雨男だと言って、豪雨災害を茶化した河野防衛相だ。
辞めろという声が強まるに違いない。
そう思っていたら、やはりきょうの報道で知った。
安倍首相はきのう1月31日、首相官邸でデービッドソン米インド太平洋軍司令官の表敬訪問を受けたと。
てっきり、安倍首相は抗議し、米軍は謝罪したと思ったら、パラシュート降下訓練の事には一切触れず、「自由で開かれたインド太平洋の実現や、北朝鮮による脅威への対処で一致した」というのだ。
河野防衛相どころではない。
安倍首相そのものを変えなければいけない。
野党は倒閣に動かなければいけない。
そう思って、はたと気づいた。
野党に対米自立を期待できるのかと。
誰が考えてもできない。
どの顔ぶれを頭に描いても、対米自立ができる野党政治家は浮かんでこない。
日本の対米自立は絶望的だ。
いまこそ新党憲法9条である(了)
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