私が4年ほど前に新党憲法9条構想を掲げたのは、憲法9条違反の日米安保条約を続ける限り、日本は矛盾したまま迷走する国から抜け出せないと確信したからだ。
矛盾を抱えたままの国に未来はない。
どちらかを優先しなければいけないのだ。
その答えは、もちろん、軍事強国に戻るのではなく、憲法9条を国是とし、この国の最高の政治哲学、政治指針に位置づけると世界に宣言し、それに矛盾する日米安保条約を改正もしくは破棄することである。
それはまた、旧憲法の下で行われた侵略戦争を潔く反省し、二度と過ちを犯してはならないと世界に宣言することでもある。
私が憲法9条は正しい歴史認識と表裏一体であると考える理由がそこにある。
これが新党憲法9条構想の神髄だ。
しかし、その訴えは、さきの参院選でまったく通用しなかった。
もはや私一人が新党憲法9条を唱えてもどうにもならない。
さすがの私もあきらめかけていた。
ところが、きょう8月4日の朝日新聞の社説が、私の反骨魂に火をつけてくれた。
なんと、「日米安保条約は憲法9条との両立にこそ価値がある」と訴えたのだ。
その社説の要旨はこうだ。
冷戦が終わっていまや日米安保はアジア地域と国際社会の安定に大きく寄与する世界の「公共財」となっている。だからトランプ大統領に振り回される事無く、憲法9条と両立させて、米国との適切な役割分担を図っていくべきだ。
まさしく、日米安保体制擁護の朝日の面目躍如だ。
新党憲法9条構想を真っ向から否定する考えだ。
私の反骨魂に火が付いた。
どちらが正しいか白黒つけるまで、私が新党憲法9条構想の実現をあきらめる事はありえなくなった。
おりから、トランプ大統領の出現と急激な国際情勢の変化は、日米安保条約の是非をめぐる議論を、いやでも高めてくれる。
そして、参院選後に、そういう論調がちらほら出始めるようになった。
新党憲法9条の出番はこれからである(了)
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