イラン情勢は予断を許さない状況にある。
報じられる米国の相次ぐ対イラン強硬政策は、イランを戦争に追い込もうとしている様なものばかりだ。
よく世界は傍観しているものだ。
いますぐ米国の強硬政策を止めなければいけない。
しかし、私には、あのブッシュのイラク攻撃前夜に比べて、奇妙に緊迫感はない。
それは、あの戦争を、レバノンと言う中東紛争の情報中心地にいて目撃していたからだろうか。
もしあのとき私が東京に勤務していたら、やはりいまのように、緊迫感を持たずにやり過ごしていたのだろうか。
それはわからない。
しかしはっきりしている事が一つある。
ブッシュはチェイニーやラムズフェルドやネオコンなどのなすままに、自らの主体性がなかった。
それに比べトランプは違う。
自分の判断ですべてを決める。
そして、その判断基準は、イデオロギーではなく損得勘定だ。
いまは彼にとっての最優先課題は大統領再選を果たす事だ。
戦争よりも経済だと思えば戦争を回避する。
そうあってほしいと願うばかりだ。
私がその願望を持つのは、たとえばきょう6月24日の産経新聞に次のような記事を見つけたからだ。
ワシントン発、住井亨介記者が書いている。
22日、ホワイトハウスの記者会見でトランプ氏はボルトン大統領補佐官の事を次のように語ったと言うのだ。
「タカ派だ。非常にいい仕事をしているが概して強硬姿勢だ」と。
「最終的に私が決断するので問題ではない」と。
私が注目したのは、その後に続く次のくだりだ。
「・・・トランプ氏は、ボルトン氏を『信頼している』としつつ、『まったく同意できないことがある』とも指摘。同氏がブッシュ元政権の国務次官として2003年のイラク戦争を推進したのは、『大きな間違いだった』と述べた・・・」
ここまではっきりと、あのイラク戦争は間違いだったと認めた米国大統領を私は知らない。
私が、米国とイランの戦争は起こらない、と楽観しているのは、米国の大統領が、トランプ大統領だからかもしれない(了)
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