米国の無人偵察機がイランによって撃墜されたというニュースを聞いた時、私は戦争になると一瞬思ったほどだ。
もし米国の無人偵察機がイランの領空を侵犯していなかったにもかかわらずイランが撃墜していたなら、米国は間違いなく報復攻撃したに違いない。
イランが証拠を示したように、どうやら米国の無人偵察機が領空侵犯していたらしい。
だから米国は軍事行動をとらなかったのだ。
いや、とれなかったのだ。
しかし、トランプ大統領が、「イラン攻撃の準備は出来ており、私の承認次第だった」とメディアに暴露したのには驚いた。
しかも作戦実施の10分前に取りやめたとわざわざ暴露した。
なぜこんな軍事機密をトランプ大統領は暴露したのだろう。
それはイランに対する脅しであり、自分はボルトンやポンぺオと違って戦争は好まない、だから話し合い応じろ、というハメネイ師に対するメッセージなのだ。
しかし、トランプ大統領は、この浅薄な自らの戦争ごっこで自らの首を絞めることになる。
トランプ大統領は報復攻撃で約150人が死ぬことを知って、止めたという。
これはうそだ。
米国の大統領が、150人ぐらいの犠牲で軍事行動を止めることなど絶対にない。
みずから領空侵犯しておいて、それをイランが撃墜したから報復攻撃をする。
そんなことをすれば、ハメネイ師は米国との全面戦争を辞さない。
犠牲者は150人どころか150万人になる。
それをトランプ大統領が知らないはずがない。
だから、攻撃計画はあったが出来なかったのだ。
それをわざわざ150人の犠牲と引き換えに自分の命令で10分前に取り止めたとメディアに流して善人ぶったのだ。
そして自らの英断を誇示して、返す刀でイランに話しあいに応じるよう圧力をかける。
しかし、トランプ大統領は自らの首を絞めることになる。
一方において、戦争に踏み切れなかった弱虫大統領として批判を浴び、他方において
イランと敵対するイスラエルやサウジアラビアなどの反発を買う。
何事も批判に弱い小心者のトランプ大統領だ。
おりから大統領選が始まったばかりだ。
トランプ大統領は批判に負けて、更なる圧力をイランにかけ、本当にイランと戦争する事になるかもしれない。
これを要するに、イラン情勢は極めて危ない局面にあるのだ。
いまこそ世界は大騒ぎしてトランプ大統領にイラン攻撃だけはさせてはいけない。
トランプ大統領と世界一仲良しの安部首相は、世界の首脳を代表してトランプ大統領に思いとどまらせなけれないけない。
米国のイラン攻撃阻止こそ大阪G20サミットの最大のテーマとなったのだ。
しかし、安倍首相には、トランプ大統領にイラン攻撃を思いとどまらせる外交力も、その意思もない。
米国がトランプという最悪の大都領を選んだ時に、日本は安倍首相という最悪の首相を持った。
これは不幸だ。
日本の不幸だけでなく世界の不幸だ。
今度の参院選は、その不幸を取り除くための歴史的選挙になる。
選挙に負けて安倍首相が辞めざるを得なくなると、トランプ大統領の再選に赤信号がともる。
そうなればイラン危機は回避できる。
日本のためにも、世界のためにも、我々は選挙で安倍首相に辞任を迫るしかない。
今度の参院選は、そのための選挙にしなくてはいけないのである(了)
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