安倍首相が5月1日の産経新聞との単独インタビューで、突如として金正恩氏との無条件首脳会談を口にした時は驚いた。
そして、トランプ大統領と電話会談した直後に、無条件首脳会談だけでなく、朝鮮半島の非核化を口にし、さらに過去の清算に言及した時は更に驚いた。
ひょっとしてサプライズがあるのかと本気で思った。
ところが、安倍首相が拉致被害者全員の即時返還を言い続けている事を知って、これでは駄目だと思った。
菅官房長官の訪米を見て更に確信した。
サプライズなど何もないに違いないと。
もしこのまま日朝首脳会談の実現に向けて何の具体的な進展もないなら、いよいよ安倍首相は解散に打って出る大義名分はなくなる。
すなわち、北方領土はとっくに失敗した。
大阪G20は、米中対立が激化、長期化する事になり、自由貿易宣言が出せるかどうか危うくなってきた。
それよりもなによりも、トランプや習近平が来なくなるおそれすら出て来た。
自衛隊明記の憲法9条改憲など、はじめから解散の大義名分にする覚悟は安倍首相にはない。
消費税増税引き延ばしや減税は有り得るかも知れないが、皆がそう言い始めた今となっては、もはや当たり前だ。
つまり、金正恩との首脳会談実現が最後の大義名分だったのだ。
それが出来なければ解散など出来るわけがない。
そして、もし首脳会談を無理して実現しても、拉致問題が何も進展しなければ、拉致被害者家族の怒りは爆発する。
日朝首脳会談を実現したことが大失敗になる。
かくて安倍首相は解散・総選挙に打って出ることができなくなっる。
その時こそ野党は勝負に出る時だ。
同日選挙がなくなったからと喜んでいてはいけない。
ここまで前提条件なしの日朝首脳会談を宣言しておきながら、またしてもウソをついた。
拉致被害者の人命をもてあそぶ、このウソだけは許されない。
即刻内閣総辞職しなければいけない。
そういって安倍首相に解散・総選挙を迫るのだ。
どんなに野党共闘がだめでも、追い込まれ解散では安倍首相は勝てない。
もし野党共闘が進めば、安倍首相の大敗は必至だ。
日朝首脳会談が6月中に実現しなければ安倍首相の命運は尽きることになる。
拉致問題で点数を稼いだ安倍首相が、その拉致問題で失脚する。
見事な独り芝居である(了)
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