ゴーン問題は、ゴーン叩きという前座から、ルノー・日産の主導権争いというメインイベントへ舞台が移った。
どちらが重要か。
もちろんルノー・日産の主導権争いの方だ。
そのためのゴーン追放だったからだ。
司法取引を前提にした内部告発という禁じ手まで使ってゴーンを追い出したのも、もとはといえば日産がルノーから主導権を取り戻すことに目的があったからだ。
裏切者呼ばわりされてまでゴーンを追い出したのに、ルノーから主導権を取り戻せなくては、何のための告発だったのかという事になる。
果たして日産はこれから始まるルノーとの交渉で目的を達成できるだろうか。
その予測など、自動車業界の専門家ではない私に出来るはずがない。
しかし、これだけ重要な交渉に、なぜ安倍首相が突き放した態度を取っているのか。
おかしいではないか、という疑問を提起する事はできる。
なにしろルノー・日産の交渉の裏にはルノーの大株主である仏政府の意向が強く働いていることは皆が知っている。
そして仏政府が日産の支配権をそう簡単に手放すはずがない事も自明だ。
しかも、この事件の早い段階で、マキロン大統領は安倍首相に話しを持ちかけている。
それなのに、安倍首相の子分である世耕経済通産大臣は、民間企業の話に政府は関与しないと、突っぱねている。
何を寝ぼけた事を言っているのだろう。
もはや民間企業同士の話ではないのだ。
仏政府・ルノー連合軍と日産の話だ。
いまや、技術力も収益性もルノーに優る日産が主導権を取り戻さない方がおかしい。
そういって日産を支援することこそ、愛国・保守を名乗る安倍首相のやるべきことではないのか。
民間企業に関与しないとはよく言ったものだ。
アベノミクスの成功の為に大企業を支援し続けて来たではないか。
そして日産が主導権を取り戻せば、間違いなくアベノミクスにとってプラスになる。
ルノー・日産の協議はゼロ・サムゲームで終わらない。
いや、終わらせてはいけないのだ。
ウィンウィンの関係で交渉を終わらせ、あらたな日産・ルノーに生まれ変わって世界の競争力に負けない一大自動車会社になる、そのことが日本にとってもフランスにとっても好ましいと安倍首相はマキロン大都領に伝えて裏で政府間交渉を始めるべきだ。
それでもこの協議に関与しようとしないなら、何か大きな理由があるからだ。
検察がゴーンを劇的に逮捕した裏には安倍首相の事前の了承があった。
そのことがばれるのが嫌だから距離を置こうとしているのだろうか。
そうだとすれば、おろかだ。
安倍政権が検察・司法を意のままに動かしている事は皆が知っている。
それがばれたところでこの問題では国民は怒らない。
それどころか日産を助けたほうが国民は評価する。
なぜ安倍首相は仏政府と話し合おうとしないのか。
安倍首相がゴーン問題から距離を置こうとしている理由が私には分からない(了)
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