どう考えても展望の開けない政局を前にして、そうなれば面白いと私が考える一つのシナリオを考えてみたい。
私がそう思ったのは発売中の週刊ポスト(10月5日号)に掲載された「石破と玉砕『反乱軍50人』のああ無情」という記事を読んだからである。
その記事の中には、ドン・キホーテになることを承知の上で強大な安倍政権に挑むことを表明していた国会議員の本音が語られていた。
その中の大部分は、何もいま安倍政権に反発する必要もない境遇にありながら、干されることを覚悟して石破議員に同調して反旗をひるがした者ばかりだ。
いかにも判官びいきの日本国民が共感する者たちだ。
この週刊ポストの記事は総裁選の前に書かれた記事に違いない。
だから総裁選後は安倍首相による「安政の大獄」が待っている、ああ無情と同情的に書いている。
しかし、選挙結果は予想以上に地方票が石破氏に集まった。
石破支持の国会議員の数さえも、予測より多かった。
それを見たメディアは、安倍擁護の読売、産経も含め、安倍政権にとって厳しい結果だったと書いた。
そしてきょう9月24日の読売や共同の世論調査でも、世論ははっきりと、安倍1強に不安と不信をしめした。
これを要するに、石破と石破を支持した国会議員は、週刊ポストの記事のように粛清されて終わる事にはならないということだ。
覚悟を決めてこれから安倍暴政に対峙していけば、あたかも大石内蔵助や赤穂浪士のように判官びいきの世論の圧倒的な支持を得られる可能性があるということだ。
国民の鬱屈は爆発寸前だ。
もしいま直ぐに選挙があるなら、これら石破氏に投票した議員は、名を明かして反安倍の政策を掲げて国民に訴えれば、それだけで当選する可能性が高い。
政治家は当選がすべてだ。
これからも石破氏に続く政治家は増えて行くに違いない。
いますぐ自民党を飛び出して石破新党を作れというつもりはない。
そんなことをすればその時点で終わってします。
それよりも、自民党の中で石破支持者を増やすことだ。
自民党内の反安倍派を結集して大きな派閥づくりにつとめるべきだ。
そして、安倍政権が行き詰った時こそ、自民党を乗っ取り、野党を巻き込んで石破救国政権を目指すべきだ。
安倍政権が行き詰る可能性はどんどん高くなっていくだろう。
しかし、今のままでは安倍政権に代わる政権は見当たらない。
これは日本国民にとって不幸だ。
だからこそ石破氏は、石破救国政権の準備を進めなくてはいけないのだ。
果たして石破氏にその考えがあるのだろうか。
石破氏の側近にはそれを考える知恵者がいるのだろうか(了)
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