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日米同盟重視の原点を教えてくれた高山氏の朝日叩き記事

 きょう発売の週刊新潮5月31日号で、元産経新聞記者の高山正之氏が自らの連載コラム「変見自在」でいつものように朝日新聞を叩いている。

 しかし、今回の朝日叩きは単なる朝日叩きではない貴重な情報を私に与えてくれた。

 およそあらゆる回想録は、自分を美化する傾向にあるという意味で、眉に唾つけて読まなければいけないと相場は決まっている。

 マッカーサーの回想録もその一つだ。

 そのマッカーサー回顧録を、「日本語版の解説者が『これは史実ではない』というほど自己愛と自己弁護が行間から溢れている・・・」とまで酷評し、そのマッカーサー回顧録の日本での版権をいち早く取り、新聞で連載を始めたのが朝日新聞だったと高山氏は教えてくれた。

 そして高山氏は次々と回顧録に出てくるマッカーサーの嘘を紹介している。

 例えば、マッカーサーは原爆投下について、「私は知らなかった」と、あんな非人道行為には与っていないと言わんばかりの嘘をついていると。

 例えば、マニラで寝ていたマッカーサーは本国からの電話で叩き起こされて始めて日米開戦(真珠湾攻撃)を知ったと嘘をついていると。

 例えば厚木に降り立ったマッカーサーは恐怖で失禁してズボンを濡らしたが翌日の新聞写真は濡れたズボンは検閲でボツにされたのに回顧録にはその記載は一切ない嘘をついていると。

 例えば天皇陛下との会見では「煙草を持つ陛下の手が震えていた」と書かれているが陛下は煙草をたしなまれない。マッカーサーの嘘には畏れがないと。


 そして、高山氏はこう書いている。

 トルーマンにクビにされて悄然と帰国するマッカーサーに、「日本を民主主義の明るい国に導いてくださった」と天皇家にも遣わない敬語で愛を叫んだ朝日だから、彼の回顧録が出たと聞いて理性を失ってしまったのだろう、だからそんなウソだらけの回顧録を真っ先に連載したのだと。

 そして、高山氏はそのコラムを次のように締めくくっている。

「(回顧録の)連載を読んで朝日新聞がなぜ彼(マッカーサー)をそこまで慕うのかが理解できた。嘘は胸を張って言え。真実は曲げた方が勝ちだ。モリカケの嘘でたじろがない。あの気概はマッカーサー譲りだったんだ」と。


 何のことはない。

 嘘つき安倍首相を高山氏は擁護してるのだ。

 安倍首相の嘘を擁護するため、安倍批判を書く朝日の記事はすべて嘘だという嘘を書き、嘘つきマッカーサーは朝日新聞の鑑(かがみ)であり手本だったのだと言いたいのだ。

 とんでもない高山氏の安倍首相擁護の嘘記事だ。

 しかし、その嘘記事の中でも一つだけ参考になった。

 朝日新聞の日米同盟重視の原点は、マッカーサー礼賛にあったということだ。

 朝日新聞の日米同盟重視は筋金入りである(了)

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