同期の三人がテレビで語っていたことの決定的あやまりは、今度の米朝の非核化交渉が、トランプ、金正恩の首脳外交で進められ、決まるという認識が欠如していることだ。
つまりこれまでの交渉とは全く異なり、北朝鮮の体制保証と北朝鮮の非核化が首脳間で決まる。
その後に、その合意に従って、完全で、検証可能で、不可逆的な核放棄が進められるという事である。
合意された後に、いくら時間がかかってもいいのだ。
北朝鮮の体制が保証され、制裁解除どころか、経済開発が一気に進む中では、非核化の中身や非核化の作業などは、もはや誰も関心はない。
専門家同士が勝手にやっていればいいのである。
それを、従来の官僚的発想から脱しきれない同期たちは、トランプの進め方は危ない、先に十分準備して進めるしかない、などと繰り返していた。
ボルトンも同じだ。
ボルトンはまさに自分の存在を示し、出番を求めているのだ。
それがダメだと金正恩はトランプに言っているのだ。
そのことをきょう5月18日の朝日が書いている。
トランプはツイッターで一言も北朝鮮を批判していない。
リビア方式はわれわれの適用するモデルではないと明言した。
北朝鮮はトランプを決して批判していない。
つまりトランプ政権の強硬派を黙らせろというメッセージだと。
その通りだ。
金正恩は完全に体制保証と経済開発に舵を切った。
だからこそ、これ以上ないほどトランプに譲歩してトランプを喜ばせた。
それをボルトンごとき子分に台無しにされていいのかと迫ったのだ。
トランプの正念場である。
ボルトンをいますぐにクビにしなくてもいい。
しかし、このままボルトンに世迷い事を喋らせるようでは、金正恩は本気で米朝首脳会談を中止するかもしれない。
北朝鮮は元に戻るだけでいいがトランプに残されるものは北朝鮮への圧力強化しかない。
その行き着くは戦争しかない。
これで戦争出来なければトランプは意気地なしということだ。
そして戦争は外交の失敗であり、トランプは外交の出来ない米国の中でもとりわけ外交の出来ない失格大統領となる。
そんな事に耐えられるトランプではない。
トランプは米朝首脳会談をシンガポールで開催するしかない(了)
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