民主主義の先輩である欧米の政治を引用して、いま日本では何が保守で何がリベラルかの議論がかまびすしい。
しかし、そこですっぽり抜け落ちているのが日本の特殊性だ。
すなわち憲法9条の存在だ。
当然のことながら、憲法9条は、欧米民主主義国家が持たない、いや、持つことのできない、日本固有の超一級の政治哲学だ。
そして、憲法9条は、それが出来た当時の日米関係と切っても切れない歴史的産物であり、日本固有の政治哲学なのである。
ここまで書いて来て、賢明な読者なら私が言いたい事がもうお分かりであろう。
そうである。
日本における保守かリベラルかという議論は、憲法9条の価値をどうとらえるかを抜きにして語れない。
ましてや、衆院選挙後の政局がらみで、保守か、リベラルか、それとも中道か、という議論をする場合は、日米安保と憲法9条のどちらをこの国の基本方針として優先するか、その一点ではっきりさせない議論は、すべてごまかしである。
私は新党憲法9条を宣言して、あえてそのことを問うたのである。
そして、保守でもリベラルでもない中道とは、まさしくこの点をごまかした選択である。
日米安保か憲法9条か、どちらを優先するのかを回避して、憲法は権力者を縛るものだという事に逃げ込む立憲主義もまたごまかしだ。
わけがわからないはずである(了)
今はもう保守とかリベラルとかはあまり関係ない時代なのでしょう。 前に新聞に18から30歳までの調査が載ってましたが若い人は維新や自民党がリベラルで共産党や社民党が保守と考えていると。
9条を変えないと訴えるのが保守で改革していくのがリベラルであると。
若者は維新が1番リベラルと考えていると結果がでていました。
天木氏と孫崎氏の対談は大変勉強になりました。視聴されることをお勧めします。
米国との付き合い方、若い世代こそ考えなければならないし、年配者の役目は正しい国のあり方に政治を戻すことです。