いよいよ、トランプ大統領のアジア初歴訪が始まる。
その最大の注目点はトランプ大統領の対中政策である。
対決姿勢をとるのか、米中協力を見せつけるのか。
これに関し、きょう10月27日の産経と毎日に、相矛盾した記事を見つけた。
すなわち産経は次のように報じている。
日米首脳会談では、中国の一帯一路をけん制し、自由で開かれたインド太平洋戦略が話し合われるという。
つまり中国の東・南シナ海への軍事プレゼンスの拡張を許さないというわけだ。
ところが、毎日新聞は、北京とワシントンの特派員の共同記事として次のように報じている。
2期目の指導部をスタートした習近平国家主席は25日、トランプ大統領と電話協議し、11月8日からのトランプ大統領の初訪中では、米中関係を重視し、相互尊重、利益に基づく関係を安定して発展させることを確認し合ったと。
果たしてトランプ大統領の対中政策はどちらが正しいのか。
それは、もちろんわからない。
トランプ大統領が日本と中国に対して二枚舌を使っているのかもしれないし、トランプ大統領の対中政策が定まっていない可能性もある。
しかし、この二つの記事には決定的な違いがある。
産経新聞の記事は日本政府筋にもとづく記事だ。
つまり日本政府筋が希望的観測でそう話したことを、あたかも事実であるかのように書かれた作文だ。
他方で、毎日新聞の記事は、北京とワシントンの特派員が現地の取材に基づいて書いた共同記事だ。
どちらに信憑性があるかは明らかである(了)
衆院選では筋を通しましたね。お疲れ様でした。
大統領選でトランプ優位を指摘した数少ない論客(まともな分析者)田中宇さんのツイッターを、参考までにお知らせします。
【10月26日の短信】トランプ大統領は11月の東アジア歴訪時、アジア諸国の十数人の首脳が彼のために日程を合わせてフィリピンで開く東アジアサミット(EAS)を欠席する。前日マニラにいるのに帰国してしまう。EASの主導役は習近平になる。アジアの覇権国が米国から中国に替わっていく。トランプはアジア歴訪中、ベトナムでのAPECサミットには出る。EASは戦略問題、APECは経済問題が中心議題。(関連記事) トランプは先日のIMF世銀総会にも重要閣僚を派遣せず、中国に主導権を渡している。トランプの覇権放棄戦略は着々と進んでいる。(関連記事) そんな中、ASEAN諸国と中国は、史上初の合同軍事演習を行うと決めた。海軍のみで、航海や通信の技術、救難などの非戦闘分野に限定する見通し。日程は未定。冷戦中に中国を仮想敵として米国が作ったASEANが、中国敵視をやめて、中国の東アジア覇権を認める(軍門に下る)ことを意味する。(関連記事) 【ツイッターと連動】
Trump to skip key Asia summit in Philippines to go home earlier
Leaders of more than a dozen countries will meet for a major summit in the Philippines in mid-November, but President Trump won’t be there. He is planning to skip it and leave the Philippines the day before. It’s a bad signal to send to the region, and it could undermine the overall goal of his Asia tour by calling American regional leadership into question.・・・