きょう7月31日の東京新聞の国際面は、トップに中国で行われた大規模閲兵式を報じている。
すなわち、建国90年に当たる8月1日を前に、中国の人民解放軍が最新型ICBMなどを初公開した大規模な閲兵式を開いたと報じている。
迷彩服に身を包んだ習近平主席が、「世界一流の軍隊建設が必要だ」と決意表明したという。
その記事の下に、ロシアのプーチン大統領が大規模観艦式に出席したという記事が掲載されている。
すなわち、ロシア海軍の日に当たる7月30日、軍艦、潜水艦50隻を集結した大規模な観艦式が行われ、プーチン大統領は、「ロシアの歴史は海軍の勇敢な勝利があってこそ」と演説したという。
おりからトランプの米国は、北朝鮮のICBM発射を止められない中国に失望し、「これ以上、この状況が続くことを米国は許さない」とツイートしたと、東京新聞は同じ国際面で報じている。
驚くべき米中露の軍事覇権の競い合いぶりだ。
これまでの国際政治であれば、北朝鮮を巡った世界大戦につながってもおかしくない。
それが起こり得ないのは、核戦争が現実になったからだ。
もはや米中ロの軍事覇権国間の全面戦争は起こり得ない。
しかし限定戦争は有り得る。
北朝鮮の米国に対する軍事力の誇示はとどまりそうもない。
米国という国は、自らの国が脅威にさらされれば、それを排除する事をためらわない国だ。
米国内で、北朝鮮の体制崩壊や、北朝鮮に対する攻撃が公然と語られるようになった。
もしこれ以上北朝鮮が米国を挑発し続けるなら、朝鮮半島や日本に犠牲者が出ても、それが米中露に及ばなければ、北朝鮮をめぐる有事もあり得ると考えなければいけなくなったのだ。
その事は、これまでの歴史が教えている。
たとえ核攻撃による犠牲者がでても、それが米中露の軍事覇権国の覇権維持のためであるなら、そして自らに致命的にならなければ、北朝鮮の有事は有り得るのだ。
いまこそ日本は憲法9条を全面的に世界に掲げ、軍事覇権国の横暴を国際世論で阻止しなくてはいけない。
核兵器禁止条約の採択はその有効性を見事に証明してくれた。
核兵器を保有する軍事大国はもちろん、その核兵器の脅威に対抗して核保有国になろうとする北朝鮮なども、圧倒的な大多数の国と国際世論の声によって無害化されなければいけないのだ。
その時は待ったなしに来ているのだ。
どうすればいいか。
新党憲法9条が日本に誕生し、核兵器禁止条約を採択した世界の流れの先頭に立つのだ。
日本の、そして世界の唯一の希望は、憲法9条を掲げた日本の出現である。
それしかない。
間違っても、日米同盟を強化して軍事覇権国の一方につき、他方と敵対することではない。
それを教えてくれた今日の東京新聞の国際面である(了)
切実にそれを望みます。今の安倍政権がそれをやれば支持率は急回復するのでは。