きょう3月20日の読売新聞が一面で安倍内閣の支持率が10ポイントも急落していると報じた。
同じくきょう3月20日の産経新聞はやはり一面で、「4月総選挙あるか政府・自民に月内解散論くすぶる」、と報じた。
普通なら支持率が大幅下落した時に解散・総選挙などあり得ないと考えるだろう。
しかし、これら二つの記事をよく読めば、安倍首相が4月に解散・総選挙に打って出る可能性がある事がわかる。
確かに読売の世論調査では安倍内閣の支持率は66ポイントから56ポイントへ10ポイントも急落しているが、自民党支持率の低下は43ポイントから40ポイントへ、3ポイントしか落ちていない。
その一方で野党の支持率はまったく上がっていない。
民進党が6ポイントから7ポイント、社民党が0ポイントから1ポイントと、それぞれ1ポイントずつ増やしているが、共産党も自由党も、それぞれ3ポイント、0ポイントの横ばいだ。その一方で支持する政党がない、は40ポイントから43ポイントに増えている。何のことはない。自民党支持の減少は支持なし政党の増加にまわっているということだ。
これでは、いくら議席を減らしても、政権交代を迫られるような負け方はしない。
そして今の自民党内では、少しぐらい負けても安倍首相に総裁辞任を迫る動きは出てきそうもない。
他方において4月解散・総選挙のメリットは大きい。
産経新聞は次のように書いている。
「平成29年度予算成立直後に衆院を解散すれば、4月11日公布、4月23日投開票の日程で衆院選を実施でき、大型連休前に新政権を発足できるからだ。そこで政権基盤を強化すれば、緊迫する北朝鮮情勢などに腰を据えて対応できる・・・」
産経新聞は、現有議席を減らすリスクをおそれる安倍首相の尻を叩いて4月解散・総選挙を煽っているのだ。
弱虫と言われたら逆上する安倍首相のことだ。ひょっとするかもしれない。
それもこれも、野党がはやばやと衆院で予算案を通してしまったからだ。
いまさらながら野党の国会対応のまずさを痛感する(了)
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