1年延期された東京五輪も、ついに今日7月23日で開催まであと1年のタイミングになった。
コロナ危機の終息は、見通せないどころか、ますます世界を不安に陥れている。
このままでは、特効薬の発見、普及といった、よほどのことが起きない限り、誰が考えても1年後の開催は無理な情勢になってきた。
世論調査を見ても、東京五輪に期待し、支持していた国民の間でさえも、再延期や中止やむなしという考えが広がっている事が明らかになった。
しかし、きょうの各紙の報道ぶりを見ても、1年後の東京開催は難しくなってきたとは書いても、中止やむなしと書く報道はどこにもない。
それはそうだろう。
最終決定が下されるまでは、それ以上の事は書けないからだ。
そんな中で、読売新聞が一面トップで大スクープを報じた。
すなわち、日本の東京五輪組織委員会側が国際オリンピック委員会(IOC)側に、開会式の入場行進を縮小してはどうかとウェブ会議で提案したところ、IOC側は猛反発したというのだ。
その反対は想像以上に激しかったという。
その理由は、開会式の入場行進こそ世界中で視聴率が最高になる瞬間であり、放映権料を収入の柱とするIOC側としては受け入れ難いからだ。
バッハ会長は今朝のNHKのインタビューでは、まだ東京五輪の開催実施の姿勢を崩していない。
しかし、同時にバッハ会長は安全がすべてだとも言っている。
そして、そのためには簡素化もあり得ると答えている。
そのバッハ会長の本音が、開会式の入場行進の簡素化だけはあり得ないと考えているのだ。
これを要するに、これまで通りの入場行進が出来ないようなら東京五輪は開けない、コロナ感染が収まらなければ東京五輪の開催は出来ない、そうバッハ会長は考えている証拠だ。
あの時、森喜朗元首相がどうせ延期するなら1年延期ではなく2年延期にした方が安全だと安倍首相に進言したが、安倍首相は自らの任期中に行う事にこだわって1年延期に固執した。
それを見た森氏は、安倍首相は賭けに出たと思ったと後日バラシタ。
どうやら安倍首相は賭けに負ける事になりそうだ。
東京五輪を自分の手で行う事にこだわって賭けに出て負ける。
そんな事になれば、東京五輪を私物化して世界中を混乱させ、その結果、五輪の存在意義まで毀損させた責任を問われる事は必至だ。
東京五輪の中止が決まる瞬間に安倍首相の政治生命もまた終る。
しかし、その東京五輪中止が最終決定される時までには、まだ時間がある。
10月解散・総選挙の可能性が更に高まって来たと思う(了)
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