少し前のことになるが、6月7日に沖縄で県議会選挙が行われ、玉城デニー知事を支持する与党が勝った。
辛勝だったが多数派を守った。
ところが6月30日に行われた、県議会選挙後初めての県議会議長選挙で、県政野党である自民党が推す県会議員が勝った。
なぜ、こんなことが起きたのか。
これは玉城知事にとって大誤算ではないか。
私はその時そう思ったが、沖縄の政治については私は何も知らない。
大手紙にはその説明をしてくれる記事もなかった。
そしてそのままやり過ごした。
ところが、きょう7月4日の東京新聞、「こちら特報部」が教えてくれた。
これは沖縄与党にとってはショックだったと。
与党の一部が寝返った結果だったのだと。
その背景には、玉城知事と与党会派の「仲良しこよし」に嫌気がさしていた与党会派の議員がいて、それに目をつけた自民党が手を突っ込んだのだと。
いずれにしても、沖縄議会の議長は自民党の影響力を受ける人物になった。
議長は議会を代表し、議会の運営をリードする重要な役割を持つ。
予算や決算の権限を持っている。
議長を自民党に取られた玉城知事は間違いなく苦しくなる。
このままでは任期を半分以上残してレームダック(死に体)になる。
辺野古建設強行の口実を与えることになる。
こう、沖縄国際大学の佐藤学教授(政治学)の懸念の言葉を引用して、東京新聞は警鐘を鳴らしている。
なるほど、そういうことだったのか。
事態は深刻だ。
やはり玉城知事の指導力では沖縄の政治を掌握できていなかったのだ。
しかし、東京新聞がひとり警鐘を鳴らしても、他の大手新聞が続かなければ本土の国民は何も気づかない。
ここはひとつ、陸上イージス計画の白紙撤回を独断で発表した原理主義者の河野防衛相に登場してもらうしかない。
軟弱岩盤の埋め立ては不可能だと叫んで辺野古建設中止を表明してもらうしかない。
辺野古埋め立ては、陸上イージス計画よりはるかに不合理で、非科学的で、膨大な予算の無駄遣いだ。
それを河野防衛相が知らないはずがない。
もし知っていながら、もし河野防衛相が辺野古中止を言い出さないなら、河野防衛相はとんだくわせ者だということだ。
米国との八百長芝居に加担しているということだ。
きょうの東京新聞の「こちら特報部」の記事は、河野防衛相の真贋を占うリトマス紙になる。
河野防衛相に、次は辺野古建設の廃止宣言ですね、と真剣に迫る記者が出て来なければいけない(了)
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