野党がいくら消費税増税を批判しても、また野党が消費税批判かと受け取られる。
なんでもかんでも安倍首相のせいにすれば、また安倍批判かというんざりさせられる。
しかし、日経新聞が日銀の黒田総裁を批判すれば、世論はやはりそうだったのかと納得する。
きょう2月23日の日経新聞の「日曜経済講座」で、田村秀男編集員が見事にそれをやってくれた。
政府が17日に発表した国内総生産(GDP)速報値は、昨年10月-12月の国内総生産(GDP)が前年同期比で大幅なマイナスに落ち込んだことを国民に教えてくれた。
問題はその理由である。
元凶が消費税増税であることはあきらかなのに、黒田日銀総裁は、それが発表された17日よりも3週間前に、スイスのダボス会議で開かれた世界経済フォーラムで、「これは主に2回の台風被害に見舞われたことに起因する」と断じた。
そして、速報値が発表された17日に公開された産経新聞のインタビューでは、「新型肺炎は日本経済最大の不確実性」と論じた。今度は台風ではなく新型ウィルスと言わんばかりである。
そう書いた後で、田村氏は、安倍首相はまるで官僚が用意した応答要領に誘導されるかのように、家計消費の大幅減は暖冬や台風による影響が大きいことを重ねて強調していると批判した。
もちろん、ここでいう官僚は、財務官僚の大先輩である黒田日銀総裁の発言に従った官僚たちのことである。
田村秀男編集員は産経新聞から日経新聞に移った経済記者だ。
保守でありながら安倍首相の消費税増税に一貫して反対して来た記者だ。
安倍首相批判の為のために、にわか消費税増税批判論者になった連中ではない。
筋金入りの消費税増税反対論者だ。
その田村氏が、マイナス成長の元凶は消費税増税である、新型肺炎不況に騙されるなと警告しているのである。
そして、財務官僚の悲願であった消費税増税を安倍首相に催促し、それが不況を招いてもウソを言い続ける財務官僚OBの黒田日銀総裁の厚顔を糾弾しているのだ。
これほどの正論はない。
実際のところ、アベノミクスの公約の核心であるインフレターゲット2%が過去7年間一度も達成できなくても、ウソをくり返して言い訳して来たのが黒田日銀総裁だ。
自分が辞めればアベノミクスの失敗をみずから認めるようなものですよと、安倍首相を脅かしていると思えるほど、日銀総裁を辞めようとしない厚顔無恥の天下り財務官僚だ。
それにもかかわらず、安倍首相批判は毎日のように溢れているが、黒田日銀総裁を批判する記事はまったくといっていいほど見られない。
腹立たしく思っていたところにきょうの田村秀男氏の黒田批判記事だ。
野党は戦略を変えたほうがいい
この田村編集委員の記事をよく読んで、安倍首相に黒田日銀総裁の更迭を迫るべきだ。
黒田日銀総裁を甘やかして、黒田日銀総裁と心中するつもりかと。
安倍首相が黒田日銀総裁と心中するのは自業自得だが、国民を道連れにすることは許されないと、そう迫るべきだ。
アベノミクス失敗追及の最後の切り札は、黒田日銀総裁の更迭要求である(了)
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