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今ごろになって防衛予算増大を懸念する読売記事の噴飯もの

 きのう12月8日の読売新聞が、来年度(2020年度)の防衛予算が過去最大になると懸念する特集記事を書いていた(スキャナー)

 しかし、この記事ほど噴飯物の記事は無い。

 なぜ、国会が終わったとたん、こんな記事を書くのか。

 もし読売新聞が本気で防衛予算の膨張を憂えるなら、国会が始まる前にこの記事を書いて世論を喚起すべきだ。

 そして国会審議で野党に徹底追及させるべきだ。

 しかもである。

 そこに書かれている内容がまた噴飯物だ。

 まず過去最大となる来年度(2020年度)の当初予算案5兆3000億円には、米軍再編費が除かれていると、気づかれないようにカッコ書きしている。

 何故ならトランプ大統領がくら増額要求してくるかわからないからだ。

 そしてそのトランプ大統領の要求を日本は断れないからだ。

 だから軍事予算案はもっと大きく膨れ上がるのだが、こわくてその数字を書けないのだ。

 いや、書こうとしても、わからないから書けないのだ。

 正確に言えば来年度の国防予算額がいくらに膨れ上がるかはわからないのだ。

 読売新聞が真っ先に買くべきはそのことだ。

 そして、読売の記事はさらに次のように続ける。

 すなわち河野防衛相の6日の記者会見のつぎのような発言をそのまま引用し、予算要求の必要性を認めている。

 「中国が極めて速いスピードで軍事拡大をしている。北朝鮮はミサイル発射技術を取得している。しっかりとこの国の防衛をしていかなければいけない」と。

 何をバカなことを言っているのか。

 脅威とは能力と意思が同時にそろった時であることは軍事専門家なら誰もが知っている。

 中国と北朝鮮が日本を責める理由をなくすように外交関係を改善することこそ、もっとも安上がりの防衛政策なのだ。

 なぜそれを書かないのか。

 噴飯物の記事はさらに続く。

 安倍政権がここまで大量の米国産最新鋭兵器を導入し続ける理由は対米配慮ではないかと次のように書いている。

 「・・・大量調達の背景には、米国の貿易赤字削減と絡めて同盟国などに防衛費や米軍駐留経費負担の増額を求めるトランプ大統領への配慮もあるようだ」と。

 なにが「配慮もあるようだ」だ。

 配慮以外の何物でもない事はもはや皆が知っている。

 トランプ大統領がそう繰り返し、安倍首相がそうしますと明言しているではないか。

 防衛省もそれを認めていると、読売は次のように書いているではないか。

 「一気に追加購入を決めたのは対米関係を考慮した結果だ」と。

 あまりにも馬鹿らしい読売の記事だから、もうこれ以上は書かないが、最後にもう一度だけ河野防衛相の記者会見の言葉を引用して終える。

 河野防衛相は6日の記者会見で何と言ったか。

 「財政状況が極めて悪い中で、防衛予算を自由に、青天井で伸ばす事ができないのも現実だ」と。

 バカヤロー。

 何が青天井だ。

 これではいくら税金を払っても消えていく。

 国民は、戦争で殺される前に、生活できなくなって殺されることになる。

 読売新聞が真っ先に書くべきは、こんな防衛予算を平気で組む安倍・河野政権は即刻辞めろ、という事である(了)

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