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谷内正太郎前NSC局長がボルトンを評価していたとは驚きだ

 元外務省事務次官の谷内正太郎氏が、国家安全保障局長の職を警察官僚OBの北村滋氏に譲ったのは、いまの安倍内閣が発足した9月11日だったから、もう三か月近くがたつ。

 その間、北村新局長のことについては、警察官僚で外交・安保の司令塔が務まるのか、という事をはじめとしてさんざん報じられてきたが、安倍外交の指南役を6年間も務めた谷内正太郎氏については、まったくメディアに出て来ない。

 普通であれば、現職を退いた高官にメディアは飛びついてインタビューや取材を試みるものだが、まったくそれがない。

 谷内氏は意図的にメディアを遠ざけて、安倍外交のボロを出したくないのか、それともよほど重篤な病気にかかって表に出て来れないのか、どちらかだ。

 病気なら仕方がない。

 しかし、そうでなければメディアの取材に応じ、安倍外交の行き詰まりについて説明責任を果たすべきだと私は思う。

 メディアは誰に遠慮しているのか知らないが、谷内氏に取材を試みるべきだと思う。

 そう思っていたら、きょう12月3日の東京新聞「視点」でアメリカ総局の岩田仲弘記者がこう書いていたのを見つけた。

 「9月に退任した谷内正太郎前国家安全保障局長は、米政府のカウンターパートである大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の中でも、同じころにトランプ大統領に解任されたジョン・ボルトン氏とは特に緊密に連携していたという。対北朝鮮戦政策で『よく電話で話した。彼の発言は常に歯切れがよく、論旨明快で説得力もあった』と振り返る・・・」と

 私が知る限り、これが退任後に谷内氏がメディアに発した唯一の言葉だ。

 何のことはない。

 イラク戦争は正しかったと今でも繰り返すネオコン・ボルトンを評価していたのだ。

 安倍外交がうまくいかなかったはずだ。

 ひょっとして、トランプ大統領がボルトンを更迭したことを見て、安倍首相もまた谷内氏を交代させなければいけないと思ったのかもしれない。

 この東京新聞の記事をきっかけに、メディアはもっと谷内氏に取材して、安倍外交にまつわる情報をどんどんと国民に知らせるべきである。

 安倍外交の底の浅さがたちまち露呈するだろう。

 メディアは何を遠慮しているんだろうか(了)

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