きょう9月8日の産経新聞が教えてくれた。
米ホワイトハウスは6日、ペンス米副大統領が、中国に関する政策演説を、ワシントンの政策研究機関「ウィルソン・センター」で今秋にも行うことを明らかにしたと。
ペンス副大統領の演説といえば、思い出されるのが昨年10月4日の演説だ。
やはりワシントンで行われた。
あの時は、米国のシンクタンク、ハドソン研究所で行われた。
そしてあの演説は、米国が中国との全面対決を宣言した演説であるとして世界を驚かせた。
今回はその第二弾の演説に違いない。
もともとは6月に予定されていたが、6月末にトランプ大統領と習近平主席の首脳会談を控え、米中貿易交渉も山場を迎えていたため、延期された。
しかし、その後も米中貿易交渉は進展せず、制裁措置の応酬がエスカレートするばかりだ。
そんな中で、ついにトランプ大統領は、腹心のペンス副大統領に第二弾の演説を許したということなのだろうか。
産経新聞の記事で私が注目したのは、人権問題で中国を批判すると書かれていたところだ。
しかも香港問題にとどまらず、ウイグル自治区での人権抑圧を批判するという。
ここまでくればもはや完全な内政干渉だ。
中国がもっとも反発する演説になる。
しかも、ペンス副大統領演説の露払い演説として、ポンペオ国務長官が6日、カンザス州で講演し、ウィグル自治区における中国政府の住民弾圧に関し、「今世紀の世界における最悪の汚点」とし、「誰も奪う事の出来ない権利に関わる問題」であると、9月中旬から始まる国連総会で世界各国に呼びかける考えを明らかにしていたというのだ。
米国議会による超党派の香港支援法案提出の動きに合わせるかのように、今度は米政府の中国に対する人権弾圧批判演説だ。
中国がその動きを知らないはずがない。
当然ながら、間髪を入れず、用意周到な報復宣言をするに違いない。
問題は、それが米中関係にとどまらない事だ。
人権弾圧なら、韓国の慰安婦、徴用工問題はどうだ、北朝鮮問題はどうだ、パレスチナ問題はどうだ、移民問題はどうだ、となってくる。
トランプ大統領の外交の矛盾、二枚舌が露呈することになる。
振り回されるのは日本だ。
歴史の検証を怠り、対米従属に終始し、憲法9条をないがしろにしてきた日本はなすすべはない。
新党憲法9条の下に一刻も早く平和的な自主外交を確立すべきである(了)
Comment On Facebook